第46話 魔王と勇者さま、日本で初の買い物をする (8)

 家の魔王な奥さまが言葉を漏らした後に、俺とエヴァの二人は、指さす方向へと注目する。


 すると先には、小学校の高学年の少女だろうか? 五六年生ぐらいの少女と、中学校一二年生ぐらいの少女を指さしていた我が家の魔王な奥さまは。それを俺は凝視をすると。俺の娘はどうやら? 十一歳ぐらいから十四歳ぐらいの少女だと推測できた。


 と、なると? その後俺の口から漏れる言葉は。


「ああ、可愛い年頃なんだぁ~。俺の娘は……」


 まあ、こんな感じだね。


「うん、そうじゃなぁ~。ついつい見慣れている我が家の姫だから、余り考えた事は無いが……。あのような容姿をすれば、エヴァや殿には、親馬鹿だと思われるかも知れぬが。本当に家の姫は可愛いかも知れぬ~」


 我が家の魔王な奥さまは、先程自身が指さした少女達を、優しい目で見詰めながら、こんな言葉を漏らすのだよ。


 それを聞き俺は、「そうなんだぁ~?」とだけ、レヴィアに告げる。告げると今度は、我が家の勇者さまが、レヴィアへと問いかけ始めるのだよ。こんな感じでね。


「レヴィアは姫をこちらの学校と言う名の学び舎の場所に入校させるのですか~?」


「ん? 儂か?」


「ええ、そうですよ~。私は旦那さまとの間に子ができれば、こちらの世界で育てるつもりですから。学校と言う名の学び舎に入校させるつもりでいますが。レヴィア。貴女はどうするのだろうか? と。ついつい思いまして……。母親として先輩である貴女に訊ねたのですが。レヴィアは、どうするつもりなのですか~?」




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