第47話 魔王と勇者さま、日本で初の買い物をする (9)

 ……ん? あれ? 今のエヴァの話しを聞いて思ったのだが? エヴァはどうやらレヴィアが異世界ゲートを開いても自身の世界には帰還しないみたい。


 この世界──日本で、子を宿し産み日本人として、俺に寄り添い暮らしていくらしいのだよ。


 だからこれから先産まれてくる子供は、日本の教育に方針に沿った育て方をエヴァはするみたいだ。


 でッ、エヴァに訊ねられた亜ノ国の女王であるレヴィアはというと。どうするのだろうか? と、夫の俺自身も思う?


 だって一般市民の俺では、次世代の女王を育てる、帝王学などの教育方針など全くわからない?


 それにそう言った帝王学などお国柄で色々あると思うから、一般市民の俺が口を挟むことでもないと思う。


 だから亜ノ国の女王である妻のレヴィアにみな任せる方がいいと思うから。俺は二人の会話に口を挟まないようにしながら、二人のことを見守った。


「う~ん、そうだなぁ~。どうするかのぅ~?」


 エヴァの問いかけに対して、俺の横で自身の腕を組み思案を始めだしたレヴィア……。


〈ブォ~ン〉


 信号機が赤から青に変わったので、ギア~を入れ、俺はまた、愛車を走らせ始めた。


「殿~?」


「ん? 何だい、レヴィア?」


「殿は姫をどうしらいいと思う~?」


 我が愛車のギヤーを入れ替えながら、赤穂市のショッピングモールへとまた車を走らせ始めた俺に、レヴィアが娘をどうしたらいいか? と、訊ねてきたのだよ。俺自身もまさかレヴィアに、娘の今後の教育方針のことを訊ねられることになるとは思いもしなかったから、正直驚愕──。


 そして困惑、動揺迄始めだした。


 でも、レヴィアが娘のことをどうしたらいい? と、訊ねてくれたので動揺はしているが、嬉しい反面もある。


 だって俺に大事な娘の、今度のことを訊ねてくるということは?


 俺の娘で間違いないということだから。


 と、いうことは? 俺はここで父親らしくしっかりしないといけないと思うから、自分の意思と想いを伝えたい。


 特に今からでも遅くはないから、可愛い娘を世のお父さん達と一緒で、自分自身の手許に置いておきたい。成人するまではね。


 だから家の奥さまに。


「俺としてはできれば娘は、日本の学校に入れて。日本で暮らさせながら大学迄は通わせたいと思う……」


 俺は夫として告げた。


「ん? そうか~? 殿が、娘をそうしたいのならば、儂は殿の意思に従い。そうするよ~」


 家の魔王な奥さまは、夫である俺の意思を尊重し採用をしてくれると告げるのだよ。


 そしてレヴィアは俺に告げ終えると、また助手席から甘え始めだした。


 夫の俺が車の運転に支障がでそうなぐらいに。


 まあ、こんな感じの出来事が、このショッピングモール迄の移動の最中に、車内で多々起きたのだよ。


 と、いう事だけは、皆さんにだけ報告をしておくから。


 そしてこの後は、話しの冒頭の内容に戻り、また話の続きを始めるからね。



 ◇◇◇◇◇


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