第106話 魔王と勇者は、日本で初の販売をしたかも?(9)
儂は殿から先程こんな台詞を告げられた。
でッ、告げられた後に、ある言葉を聞き動揺……。
その場で泣き崩れるといった状態に陥った。
まあ、今話せば長くなるから、取り敢えずは後ですることにして、我が家の殿と隣の御主人との龍虎激突──。
販売競争を実況し続けることにする。
でッ、先ずは隣の御主人なのだが、お客様達に、牡蠣の佃煮を何かしら小さな木の枝の棒みたいな物で刺して試食という行動をとっているのだが。儂自身も先程主人には少し申したのだが。
あの試食という行いをしていては、商いの儲けが減るのではないか? と、儂は思うのだよ。
だって儂やエヴァの住んで居る世界では、このような試食を出して、お客さまが食べて美味しければ購入をしてもらうような販売の方法はないのだとエヴァが申していた。
それこそ? 食品材料やお菓子などは、在庫を持っているもの勝ちみたいな感じだと申していたのだよ。
だから儂だけではなくエヴァも、儲け率が悪くなるのでやめる方が良いと進言をしていた。
でも我が家の殿は、『試食! まける! は、日本が昔から育んできた。お客さまへのサービス精神の販売法だから良いのだ!』と告げてきた。
それに海外からの観光客のお客様は大変に喜ばれるのだとも、儂とエヴァの二人に教えてもくれたのだよ。
まあ、そんな我が家の殿と隣の御主人なのだが。
隣の御主人は、試食を食べさせたお客様に。
「どうやぁ~? 美味いじゃ、ろう~? 日生の牡蠣の佃煮は~?」
と。問いかけているのだ。
それでお客様が「うん、美味しいね。おじさん」と言葉を漏らすと、老獪な話術とテクニック駆使して押し売りしてしまう速さが本当に凄いと儂は思ったのだ。
それもお客様達が『美味しいから、まあ、いいか~』と、思わせる話術が凄いと儂は思ったのだよ。
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