第40話 魔王と勇者さま、日本で初の買い物をする (2)

 俺に奥さま二人は、今晩はゆるりとくつろぐことができると喜びの声とありがとうのお礼……。最後は労いの言葉と、先程俺が二人の奥さまから心から欲しいと想った。百万ドルの笑顔もくれたのだよ。


 でも、まあ、二人は俺の大事な妻であり宝物だから、余り他人行儀のように気にしなくていい訳だから。


「別に二人とも、そんなに畏まって他人行儀なお礼を、夫の俺に言わなくてもいいよ。二人の夫とである俺がするのが当たり前な訳だから。全く気にしなくてもいいからね。二人は……」


 俺は二人に夫らしく……。


 まあ、再度俺自身が二人の夫であることを確認することも含めて台詞を告げた。


 そして二人に告げ終えると。また二人の腰へと、俺の二の腕を回して引き寄せる。二人を引き寄せると直ぐに俺は、『ギュッ!』と二人のことを強く抱き締めたのだ。


 特にエヴァの場合は、レヴィアの亜ノ国を襲う勇者であり。遠征軍の総司令官訳だったみたいだから、多々忙しくて睡眠の方もろくに取ってもいなかったみたいなのだ。


 それにエヴァが率いる人種の軍隊の方は遠征軍だから、ほとんど移動、移動の繰り返しで。野営陣地を形成しては、野宿ばかりをしていたのではないか? と、俺は思う。


 また俺はそう思うとついついと二の腕に力が入る。こんな可愛いエルフの美少女が大の大人達に混ざり野宿なんて。いくらエヴァが勇者さまであったとしても、ほとんど落ち着いて安眠などできなかったのではないか? と、俺は思うのだ。


 それに妻のレヴィアの方もそうだ。二人の妻達の生死を賭けた争いがどんな様子であったか迄は、俺自身も素知らぬ振りをして訊ねていなからどんな状態だったか迄はわからないのだが。


 二人の妻達の争いは、お互いが国の威信賭けた死闘だったと思われる。


 特に家の魔王な奥さまは、亜ノ国の代表であり象徴だから、本当に気苦労が多々あったのではないかと、夫である俺は思う?


 まあ、俺は思うと、エヴァだけではなく、レヴィアへも回している俺の二の腕に力が入り『ギュ~』と強く抱き締める。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る