第86話 五味の市で魔王と勇者さま、販売するかも? (6)
「へぇ~、そうなんだ? じゃ、もしかして? 俺がレヴィアの夫だということも、記憶の書き換えたのかな?」
俺は笑いながら冗談交じりで、魔王な奥さまへと訊ねたのだ。
「殿~、冗談でもそんなことを言わないでおくれ……。頼むから儂をこれ以上諫めないでおくれ……。本当に悪いことしたと思っている……。それに亜ノ国の女王である儂が、記憶を書き換えただけの雄と、こう何度も交わり子種を大量に受け入れるわけはないだろうに……。殿が儂の本物の夫だから受け入れているだけじゃ~。それに他にも証拠がある。殿が今指につけている魔法のリングは。儂が殿に虫がつかぬようにと置いていった物なのだよ」
「えっ? そうなの? レヴィア?」
「(フッ、フフフ…)あああ、そうだよ。殿~。知らなかっただろう~?」
「うん、それは、全く知らなかったし。気にしたことすらなかったよ……」
俺が以前から不思議に思い、悩んでいたこと……。
俺がレヴィアへと冗談で始めた問いかけの最中に。妻から答えを教えてもらった。
俺が以前にも冒頭で、何度も告げてきたと思うのだが?
若い頃の俺は、女性に声をかけナンパをすることを得意としていた。
でも何故か急に、女性との親密な会話ができなくなった。
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