第170話 第2部のプロローグ (9)

 う~ん、でものぉ~?


 儂も家族を持つ一人の女性だから致し方がない事だと思う?


 だってのぅ~?


 儂の娘が産まれて初めて、家族の輪に入り団らんという物を経験……。堪能する訳だから。


 あの娘(こ)を、自身のお腹を痛めて産んだ母である儂としては、殿の真横に並び寄り添い甘えながら。一人娘と共に家族の輪と団らんを味わい堪能したいものだよ。


 う~ん、でものぅ~?


 亜ノ国の太后である儂には、それは叶わぬ夢……。


 と、いうことはないか?


 儂と殿、娘であるルシファー……。


 それと? 儂と同じ立場である、殿のもう一人の妻であるエヴァとの家族四人の生活は、今始まったばかりだから、慌てることもない。


 今日も殿とエヴァには、お昼のランチ時間には多忙の為に、日本の屋敷には戻れぬかも知れぬが?


 夕刻の夜のディナー迄には、儂自身も屋敷に戻るからディナーの用意をお願いすると嘆願を殿とエヴァにはしておいたのだ。


 だから儂も遅くても夜の夕刻には、家族四人の初めての家族の輪と団らんを堪能できるから。


 儂は今、慌てふためくことはないと、自分自身に言い聞かせたよ~。


 だから亜ノ国の城に戻り政をおこなってこようと思うのだよ。


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