第132話 帰宅の途 (4)

 と、なると? このままエヴァがちくわの御主人に強い一撃を入れれば、一撃でちくわの御主人は他界をしてしまう可能性がある?


 と、なれば? ちくわの御主人に強い手刀ないし。拳を向けるわけにはいかないので。


 エヴァはまた仕方なく、自身の顔色を変え、『ズルズル』と後退を始めだしたのです。


 さてさて、この人種とは思えぬ、長寿である物の怪御老体をエヴァは、勇者してどう成敗をしてやるか思案の最中なので御座います。


「エヴァ~?」


 ん? あれ? エヴァの愛しの旦那さまの声~。


 だからエヴァは、旦那さまの声のする方へと視線を向ける。


「えっ? 旦那さま~。お戻りですか~?」


「うん、帰ってきたよ~。二人とも~」


「おっ? お帰り。殿~。両手に持っている物は、なんじゃ~?」


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