第100話 魔王と勇者は、日本で初の販売をしたかも? (3)
妻である儂に、自分自身が続けてきた商いの事を説明したくて仕方がない様子の殿に。
「じゃ、殿は、今迄一人で色々な商いをこなしてきたのか?」
と、訊ねたのだよ。
すると我が家の殿は、「うん、そうだよ」と、妻の儂に言葉を返してきたのだ。
だから儂は殿に、「じゃ、殿は大変だったであろう。本当に御苦労さまでした」と、労いの言葉をかけた。
「えっ? あっ、うん。ありがとう……。う~ん、でも、まあ、細々とやっていたから、何とかなったし。やってくることができたよ……」
「そうか~。殿~。でも、これからは大丈夫……。一人で苦労をかけることはしないから……。儂自身も早く日本の文字を覚えて、殿の役に立てるように頑張るから。これからは儂等家族を頼って欲しい……。それに儂等家族……。いや、我が国をあげて、王である殿を支援するから心配しなくてもいい……」
先程我が家の殿に、労いの言葉をかけた儂なのだが。
今後は殿に、我が国をあげて全面的に支援をすると儂は強く告げただよ。
「えっ? あっ! う、うん、レヴィア本当にありがとう。本当に頼りにしているし。今後家族が俺を支えてくれとわかったら本当に嬉しいから。俺は仕事がんばるよ。子供だって未だ沢山欲しいし。レヴィアには俺の子を沢山産んでもらいたいので、お父ちゃんはがんばるよ! う~ん、でも? 国をあげて迄大袈裟にはしなくていいよ。俺が今迄細々としてやってきた商いだし。我が家の家族が楽に暮らせていければいいぐらいしか、俺は思っていないから……」
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