続・おバカな妹

「お兄ちゃん。折り入ってお願いがあるんだけど」

 いつものように表情の変わらない妹、佐藤真澄は正座をして俺の前に現れた。服装はいつも通りジャージ。

「……それより。リビング入りたいんだけど」

「ごめん」

 真澄は調度リビングに入るための入り口を塞いでいたため、ノソノソと退いてくれる。

「……で、お願いって?」

 俺はリビングでの定位置、ソファに腰をかけて正座をしている妹に問いかけた。

「はい。お金をください」

「……」

 どうやら先日の続きらしい。

「真澄」

「何お兄ちゃん?」

 俺は徐にスマフォを取り出して、あるものを検索する。

「ハーゲンダッツならどっちのが美味しいかな?」

 見せたのは、最近発売されは桜味と桜餅味のハーゲンダッツの画像だ。

「……たぶんこっち。評価よかったよ」

 真澄が指したのは桜餅味のハーゲンダッツだった。

「そうか。じゃあ明日の帰りにでも買ってやるから、早くお風呂入りなさい」

「マジで? じゃあ買って来てね」

 真澄はそう言って部屋を後にする。

 ……これで明日まで大丈夫だな。

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