妹の休日

「じゃあ。俺バイトだから、晩飯よろしく」

「は~い。承った」

 お兄ちゃんは何故か心配そうな顔をしてから出かけて行った。私はというと、この暇な休日を、お兄ちゃんなしでどうやって乗り切るかを考えていた。

 私は自分がかなりお兄ちゃんっ子だということに最近気付かされた。というのも、周りの子でも兄を持っている子がいるのだけど、その子はあまり上手くいってないらしいのだ。

 なんでもお風呂から出る時にたまたま兄も洗面所にいて、偶然出くわしたらしいのだ。

 別にそれで怒ることないと思うんだけどな~。

 私なんて裸見られても全然大丈夫だよ~。なんて言ったら皆にドン引きされた。

 何か変なこと言ったのかな? って思ってたら、友達に「真澄はお兄ちゃんっ子だからかね?」と言われたので、そうだったのか! と気付いたのだ。

 確かに私はお兄ちゃんっ子だと言われたらそうだ! と全力で肯定できるくらいにはお兄ちゃんのことは好きだ。将来結婚するならお兄ちゃんのような人がいいなとも思っている。

「どうせならお兄ちゃんと結婚できると楽なんだけどな~」

 そしたら普段通りの生活が続くんだよね~。やったね~。

「帰ってきたら言ってみよ~」

 我ながらいい案だと思った私は、することもないので、積み上げてしまったゲームを消化してみますか~。

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