第144話 武闘大会の計画①
城に戻る前にツバメをエリス神殿に預けてきた。ダクネに弟子入りしたいとか言ってたな。アイドルの弟子?そんなのあるんだろうか。
「「「お帰りなさいませ、ソウシ様、アリス様。」」」
「うんただ今、急に用事が出来てワ―レンまで行ってきたんだよ。みんな帰ってきていたのか、身体は休めたかい?」
主のせいでお部屋で動きっぱなしで全然休めてはいなかったのだが。そんなことは口が裂けても言えない。
「はっ、ソウシ様のお心使いに我ら12姉妹感謝いたしております。」
「ああ、ブローチ身に着けたんだね。みんな良く似合っている。とても綺麗だよ。それ一応身代りドールとして出来ているんだ。君らが発動することは思わないが、お守り代わりだと思っていてくれればいい。」
「「「有難うございます。ソウシ様。」」」
「ん?なんかみんなの声がいつもと少し違うな?匂いも微かに甘酸っぱ・・。」
「いいえ!同じです!何も変わっておりません!ソウシ様。」
「そうか、俺の気のせいか。ワ―レンで臭いをずっと遮断していたからかもな。」
「アリスもさすがにあれは無理でした。ソウシ様。」
「そうだな、だが俺達に愛の複合スキルには臭いなど障害にはならない。」
「うふふ、そうですね。ソウシ様。」
複合スキルとは俺のドールプロテクションにアリスの浄化とクリーンを掛けた愛の結晶スキルだ。ドールプロテクションは基本色が透明で空気まで遮断する完全密閉型の防御なのだ。従って毒や煙も一切効かない。それを利用して内側に浄化とクリーンをかけ続け空気清浄機みたいに使っていたのだ。パッシブスキルとして無詠唱の無思考詠唱で行うため周りには普通にそこにるだけにしか見えない。MPは消費し続けるがね。クリーンルームや無菌室みたいな感じと思ってくれ。
あくる日。
俺はエリス神殿祭で創った立派なスタジアム劇場がもったいないと思ったので、見える範囲一武闘大会(仮)を開催する事にした。アキンドの所属する商工ギルドは世界中殆んどの所にネットワークがある。それを利用し通達するのだ。
と言う訳で早速商工ギルドに来た。ギルド長室にて。
「アキンド、あのスタジアム劇場遊ばせておくの勿体ないだろ?折角だから武闘大会でも開こうと思ってさ。」
「だんさん、そらええ考えでおますな。観光客もようさん見込めまっさかい是非やりまひょ。」
「その旨各所へ通達しておいてくれ。実行委員会もこっちでいいか?」
「承知でおま。ワテらにまかしておくんなはれ。」
「じゃ頼んだぞ、俺は冒険者ギルドにも知らせてくる。」
同様に冒険者ギルドにも行く。
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