第171話 魔族の種類


「なんだこの玉座に座ってるでかい蠅は?アリス。」

「前魔王のバンパイアの話に出ていたハエ侯爵のベルゼバビデブ宰相かと思われます。種族としては悪魔族蠅目ハエ科になります。ソウシ様。」

「ベルゼばビッ痛っ!舌噛んだ。もういいこんなやつハエ男でいいわ!このハエが悪魔族?それにこの骸骨幽霊みたいなのはなんだ?」

「リッチーの最上位種のリッチー・ロードと言いましてアンデッド族の長です。おそらく謀反を起した侯爵大臣の一人かと思われます。ソウシ様。」

「悪魔だか昆虫だか死人だかしらんが魔族ってのは魔物と変わらないのか?」

「確かに魔物みたいに見えますが体内に魔石がありませんので、一応魔族と言う括りになっております。ソウシ様。」

「ラミアとかアラクネは上半身が裸(胸はビキニで隠している)の女で顔も人間だからまだ人間の亜種と言われればそう見える。バンパイアのあの元魔王も色白で背中に小さい蝙蝠の羽があるだけのただの人間の少女にしか見えないが、こいつらは明らかに違うだろ。アリス。」


「そうですね。ソウシ様のお決めになった人間と交配出来るか否かで分けますと。吸血鬼族は勿論御付きの男女の夢魔族、護衛の竜人族、アミア族やアラクネ族も交配出来ますが、この魔王城に居る5名はどれも人間と交配できない種族ですね。」

「ハエは昆虫だしリッチーは透き通っていて実体が無さそうだから出来ないのは見ればわかるが、あの山姥や狼男なんかもか?巨人なんて姿形は人間にみえるが?デカいだけで。」

「はい、鬼女族は殿方のおぺニ・・。」

「アリス!」

「はい、すみませんソウシ様。鬼女族は狡猾で残忍でして殿方を美女に化けて騙し下のお口のギザギザの歯で殿方の男性自身を食べてしまいますので交配できません。人狼族は凶暴な人食い狼が人間に化けているだけでして本性は人間を餌とするケダモノであり狼獣人とは全く違います。巨人族はサイズが全く合いませんし人間に見えますが実は中身は鉱物でできておりゴーレムに近い種なのです。ですので彼らは人間との間に子を成せません。」


「一応聞くが、ラミアとかアラクネはどうやって人間とスるんだ?」

「はい、彼女らの種族も女性しかおらず、下半身が人間ではないのでマーメイド族と同じ様な交配の仕方をします。ソウシ様。」

「やっぱりそうか。エリス様の仕様らしいからな。仕方ない。て言うかまだマーメイド半数もムチューし終ってないぞ。また行かなきゃな。」

「そうですね、マーメイドたちも子が生まれないと可愛そうですから足しげく通って下さいね。ソウシ様。」

「なんか種付けに行く通い男みたいで気分的にいやなのだが、海と砂浜に映える綺麗なマーメイド種の保存のために我慢しよう。」

「はい、アリスはソウシ様の崇高な使命をサポートし、癒させて頂きます。」


思い立ったが吉日、その日俺はマーメイド区に行き、たらこ唇にされない程度でかんべんして貰って帰ってきた。



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