第111話 3国からの使者①
昼下がりの午後、アリスと今度は何つくろうか、あれが良いこれが良いね、などといちゃいちゃしながらお茶していた。
「今度はアリスを食べないで下さいね、ソウシ様。」
「餡子食べてただけじゃん、アリスは食べてないよ。」
「うそですー、アリスも一緒にはむはむされてましたー。」
「アリスも俺の事はむはむしてたのを知ってるんだぞー。」
「いやぁ、言わないで下さいぃ。ソウシ様ぁ。」
「こいつめ、つんつんぷにぷにしてやるぞー。」
「きゃあ、仕返しですぅ。えいっ。ぴとっ。」
するとアメシストがファイルを片手に持ってやってきた。
「ソウシ様、お楽しみのところ失礼致します。」
「お楽しみって・・まあ合ってる。いや、どうした?アメシスト。」
「はい、ソウシ様に面会を求め3国から使者が参っております。1つはオタカ王国と申しましてアシヤ区の北に隣接してる王国です。もう一つはアシヤ区の南に隣接する国でワ―レン共和国と申します。もう一つはアシヤ区の東隣に位置するエキドナ王国と申します。如何なさいますか?」
「そうか、国の使者か。謁見の間で明日に会おう。段取りはアメシストに任せる。」
「はい、お任せください、準備しておきます。ソウシ様。」
「近衛も創造しておく、ガーネットに統率させるから謁見の間に来るよう伝えてくれ。」
「はい、畏まりました。ソウシ様。」
アメシストは一礼すると準備に向かっていった。
ウチは城なので謁見の間くらい当然ある、普段は使ってないけど。国の使者を迎えるには格式と言うか見栄えもはったりも必要なのだ。近衛を創造するのもそのためである。街の衛士は男型ばかりだったから近衛は全部女性型のアンドロイドールにしようかな、ガーネットが指揮する女騎士か、うん!イケてる!わくわくしながら謁見の間に来た。ガーネットも既に来ていた。
「ドールクリエイト!近衛長×4近衛×100(タイプ女性型)アンドロイドール仕様!」MP120000。
イメージしてからそう唱えると、ピカッと一瞬光り輝き目の前に人のようなものがズラリと現れた。
おみ足をさらけ出していて胸と腰回りの所だけ防御力などなさそうな銀色の薄いバトルアーマーを着ている。そして軽くて今にも折れそうな細剣を刷いている。威圧感の欠片も無い典雅な軽装だ。隊長クラスにだけ肩に羽飾りがついてて目立つようにしてある。城はドールプロテクションがかかっているので警備とか必要ないのだが。まあ見栄えよみばえ。
「「「「「マスターのお呼びにより参上いたしました。」」」」」
「君たちには別途任務があるまで普段この城の警備をして貰いたい、総指揮はここに居る美人騎士のガーネットだ。」
「「「「「はい、畏まりました。」」」」」
「ひとつ訓示してやってくれ、ガーネット。」
「はっ、近衛はソウシ様とアリス様をお守りする事を至上命令とする。今からソウシ様の好まれるくっころを練習するぞ。」
「「「「「はい、ガーネット様。」」」」
「え?ちょガーネ・・。」
「さあ、我に続けー!」
「「「「「はいっ!」」」」」
近衛を連れてガーネットは練兵場に行ってしまった。
「練習って・・アリス?」
「ソウシ様くっころ好きですものね。クスクス。」
「まあ、嫌いではないな。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます