第31話 診療所のアップグレード②

ショウコとアズサがてんてこまいで患者を野戦病院のテントに収容している。アリスとエメラルドも手伝い、ようやく患者の収容が終わったようだ。


「ドールクリエイト!ドールハウス改築!総合病院!」MP80000。


ドドドーーーーン!


診療所が消え変わる形で地上8階、階地下2階の立派な総合病院(中)が創られた。真っ白な白壁で白亜の城のようだ。今回、患者達はみんなテントの中なので口あんぐりは無しだ。病人にショック死されても困るしな。MPは80000とお高いが納得のお値段です。と言うかMPたまる一方なので全く問題なし。


「ソウシ様、真っ白で奇麗な病院ですね。」

「わぁ、私たちのお城ですよセンパイ!」

「はしゃぎ過ぎですよ、アズサさん。」

「いいねぇいいねぇ、医療設備も最先端でばっちりだ。マスター、良い病院だぜこりゃあ。」

「うむ。ところでクロサメ、この病院の規模だと医者だの人員足りなくないか?」

「ああ、全然足りねえな。医者追加してくれよマスター。」

「勿論だ。何か希望はあるか?無ければ俺の趣・・」

「ある!ワシの戦友で元軍医だった男だ、戦地に居ただけあって荒療治だが腕は保証するぜ。あとな・・。」

「軍医か、眼帯している奴だな?あとなんだ?」

「そのな。医大時代の先輩ブラックシャーク先生を密かに慕う、可愛らしくもいじらしい女医が1人欲しいんだが・・。」

「クロサメ、お前モカ!」

「ああ、マスターの可愛いもの好きが感染っちまったのよ。」

「「わが同志よ!わっはっは!」」


俺たちは肩を組みがっちり握手をした。


「他には何か要望あるか?」

「看護師が全然足りねえ、あと15、いや20人は欲しい所だな。」

「わかった、ショウコの部下、アズサの同僚達でいいんだな?」

「ああ、それで頼む。マスター、こんな良い病院ありがとよ。もぐりのワシにはちと立派すぎる気もするが。」

「ここはエリス神殿街の重要施設って言っただろ?もぐりはこの世界のどこもみんな同じだ、何も気にするな。仲間は夜までにこっちに寄こすから待っててくれ。野戦病院のテントは残しておく。あれば何かの役に立つだろ。アズサとショウコもまたな。」

「「ありがとうございました、ソウシ様。」」


病院を後にし屋敷に帰ると、俺は注文されたドール達を創造しクロサメ総合病院に送った。これで暫くあそこは安泰だろう。


ご飯を食べ、アリスとイチャイチャを堪能した後、お風呂に入りエリス様にお祈りをして寝た。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る