第132話 オタカの処遇


オタカ王国の王侯貴族を捕縛してトバーズが輸送機クジラノセナカで帰ってきた。生ゴミやら魔物を積んだ輸送機だから後でアリスに浄化をかけて貰ったのは言うまでもない。清潔が一番である。


「私を誰だと思っている?オタカ国王だぞ、手打ちにしてくれるからそこへ直れ!」


「トパース、降伏したから許して連れて来たのでは無かったのか?」

「あれ?おかしいですね。あたしには泣いて土下座して鼻水を垂らしておしっこ漏らして脱糞までしてちゃんと這いつくばって降伏してたのですが。すみませんソウシ様。こんなのを連れて来てしまって。」


「よい、トパーズのせいではない。のど元過ぎれば熱さを忘れると言うやつだな。こう言うやつは絶対に反省などしない。周りの貴族連中も諌めようともしない。同罪だ。」


「ふざけるな!国王の私の上に人はおらぬのだ。命令だ早く解放しろ!」


「1度目で謝れば地位も財も残し許した、2度目で謝るならば財は残した、3度目でようやくでは財も残さぬ。それでも治らぬなら貧民に落とすまで。」


「ドールクリエイトスキル!マリオネット!貧民1000年縛り!範囲指定、オタカ王侯貴族!」MP2000000。


「お前たちは今から向こう1000年子々孫々、財を得ることも無く地位を得ることも無いその日の糧も困る貧民となる。今後エリス神殿街に害意を向ければ180度首が回るから気を付けろ。」


「ギャアアー!」


オタカ国王は早速首が回ったらしい。全く理解力の無いやつだ。


「「「「「「ヒイィ!おたすけください、お助けを!」」」」」」


「害意を向けたらこうなると忠告したはずだが?わかったな?」


「「「「「「わ、わかりました。」」」」」」


「オタカ王侯貴族は全ての財産を没収し、全てオタカ国民に平等に分配する。旧オタカ王国に残ればお前らにも分配はされる。元々国民から搾り取ったものだ、文句は無いな?」


「「「「「「はいいぃ、も、文句などございません。」」」」」」


「トパーズ、魔物討伐までさせてご苦労であったな。お風呂に入って綺麗にしてゆるりと休むとよい。魔物カクテルシェイクは後で見させてもらおう。」

「あい、ありがとうございます。ソウシ様。」


トパーズは一礼すると風呂に向かって走って行った。ちょっと魔物臭かったし綺麗な女の子にはかわいそうな事をした。


その後行政官が旧オタカ国民に布告し財の再分配が成された。オタカ区となった区民は大喜びで、エリス様への感謝のお参りが列をなしてエリス神殿に向かったと言う。民政が安定してしばらくすれば民の中から選挙で選ばれた区長も出てくることだろう。




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