第165話 フィーの話
シルフィードのフィーの美味しい蜜を頂いた後、ステータスを見たらAGIが上がっていた。地味に嬉しい。
「ところでフィー、急に俺のとこに来て何か用があったんじゃないのか?」
「御使い様はもう知ってるかもだけど、東の大きな河の所で人間同士の戦争みたいなのあったでしょ?あの時風乞いの儀式をすれば逆向きに風吹かせるつもりだったんだけど、誰も何もしないからほっといたんです。」
「まったく抜けてやがるなトーホーのやつ。」
「あたちも季節風は勝手に変えたりしないようにしてるの。で、つまんないから世界を一回りして遊んでいたら、別の大陸に居る魔王ってゆーの?その人が居たおどろおどろした暗いお城が部下っぽい人達から囲まれてて、そのお城の抜け道から数十人で脱出するところを見たのです。」
「なに?魔王が配下に囲まれて逃げただと?謀反を起されたって事か?」
「多分そう。それでちょっと面白いから魔王を付けてみたんだけど、こっちの大陸にラミアの居る砦あるじゃない?あそこに向かってるみたいでした。」
「報せに来てくれたのは有難いが、魔王が今どこにいるかわかるか?」
「今頃海に出るかどうかって所だと思いますよ。あたち飛ぶの速いからすぐ御使い様に知らせに来たの。」
「西の魔族砦は監視しているから、そこまでたどり着ければ何かわかるだろう。わざわざありがとうよフィー。」
「いえいえ、あたちは創造主エリス様とその御使い様のお役に立てれば嬉しいのです。」
「お前は他の精霊と違って普段どこにいるかわからんから、これを持っていろ。」
「これなんですか?御使い様。」
「ケータイデンワって言ってどこに居ても会話できる俺の創造した通信道具だ。」
「これすごーい!あたち飛びまわってるからサラちゃんと何時でも会話できるの嬉しいです。サラちゃんの分も欲しいなー?チラッ。」
「じゃあ他の3人の精霊の分も創ったから届けてくれ。サラマンダーのサラは良いとして、ドライアドのリアとウンディーネのディネ、知ってるだろ?」
「もちろんです。あたちたち4精霊は同時期にエリス様に創造されたのですから。特にサラちゃんは気さくで大好きな仲良しなの。他の子の所にもたまに遊びに行きますよ。」
「そうか、じゃあこれ渡しといてくれ、何か異変や困ったことがあれば連絡するようにって。」
「はーい、かしこまりました。御使い様。」
フィーはぺこりとお辞儀をして風と共に去って行った。横向きに飛んでいるからスカートの中がまる見えだ。パンツくらい履け。履かない方が解放感あって気持ち良いのはわかるけど昼間っから街中で丸見せはなぁ。
と思っていたら精霊は普通の人には見えないのだとか。INTが精霊より上回っている人にだけ見えるらしいのだ。ウチのみんなは見えているから普通の人も見えいてるのかと勘違いしていた。
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