第7話 エリス様にお祈りしてみよう

アリスが聖女様か、とても可愛い聖女だな。遠い目でそんなことを考えていると、まだエルフ達は平伏していた。もういいから。


「まあ、なんだ。とりあえずエリス様に祈ろうか、折角神殿創ったんだし。」

「そうですね、エルフ達に邪魔されなければその予定でしたから。」


今ビクッってなったぞエルフ達。あんまり脅してやるなよアリスさんや。


「別に警戒は悪い事じゃない、警戒すらしない種は絶滅するものだ。攻撃されたわけじゃないし咎めたりしないから気にするな。」

「御使い様の寛大なお心に感謝します。あ、あの。私達も神殿でお祈りしてもよろしいでしょうか?」


最初の警戒した声音は鳴りを潜め、エルフのリーダーが恐る恐る聞いてきた。この娘よく見ると美人さんだな、さすが噂に違わぬエルフ、期待を裏切らない。

   

「ん?エルフ達もお祈りしたいの?別にそれは構わないけど。」

「私達は神に祈り祭祀も欠かさずしていたのですが、ただただ神の御名を知りませんでした。今日幸運にも御使い様より我らの創造主たるエリス様の御名をお聞きかせ頂けて、居ても立ってもいられず・・。」

「ああ、そういう事。良いよ一緒にお祈りしようか。いいよなアリス?」

「勿論です、ソウシ様。それでは準備をいたしますね。」

「あり難き幸せもございます!」

「皆に1つ頼みがある。エリス様は自分の名を忘れられたことを悲しんでおられる。だからお祈りする場合は必ず御名を呼ぶようにしてくれないか?」

「ははっ。エリス様の尊き御名しかと魂に刻み込みました。必ずや御使い様のお言葉の通りにいたします。」


そのあと皆で神殿(神社)に入り祈りを捧げた。万物を創造してくれたエリス様に感謝を込めて。アリスがノリノリで聖女然として取り仕切って居たのは内緒だ。


エルフ達は神に祈りを捧げていたものの、御名を忘れたばかりにエリスに様に祈りが届かなかったようだ。これでエリス様の力が少しでも回復して元気になってくれたらいいな、見ていますかエリス様?


「はい、見ていますよ。ありがとうソウシさん。」


ん?今エリス様の声が聞こえた気がした。。




何となく気になってステータスを見確認してみた。



名前 カタナリソウシ

種族 異世界人

HP 15000/15000

MP 45000/-------

STR 7000

VIT 12000(エリスの天衣+5000)

INT 10000

AGI 8000

加護 エリスの加護

スキル ドールクリエイト 言語理解 

称号 ドールマスター エリスの御使い(エルフ)

眷属 アリス


何か0になったはずのMPが急に増えてるな?ああ、そういう事か。エリス様の御名を知るものが増えて名を呼び祈りを捧げるとエリス様の力が回復する、すると力を分け与えられた俺も同様に回復する仕組みなのだろう。あと称号増えて勝手に御使いになってるし。しかもエルフ限定かよ・・。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る