第40話 マーメイドに会いに行こう!

翌朝、朝食後アメシストが報告書を持ってきた。報告役はこの子専用になったのか?賢い委委員長風のメガネっ子だから似合ってるけど。メガネをくいっとあげた後彼女は言う。


「ソウシ様、ゼネコンのゲンサンより報告書が参っております。」

「うむ、ご苦労。読み上げてくれ。」

「近隣のマーメイドの集落、及び猫獣人、兎獣人、狐獣人、栗鼠獣人等の各集落との街道が設置終わったとのことです。他は順次建設中だそうです。また一般受注としてサカイ殿の商館の注文が入っており、最先端技術で建設して良いですかとの、マスターへのお伺いが来ております。」


マーメイドの集落か、海も見たいしアリスのご希望だから行かねばなるまい。アキンドは相変わらず抜け目無いな。ドールハウスはオートプロテクションがかかったり食料その他備品が常に補充されるなど、エリス様の加護で神の如き超越した技術で創られている。


だがゲンサンが建てる一般建築物はこの世界では異常なほど先端技術ではあるが、エレベーターや自動ドア、オートロックなどの地球で普及した技術程度なので問題あるまい。備品等は自分で補充するのは普通な事だ。


「よし、ゲンサンに許可すると伝えてくれ。急がずとも良いが、俺が浄水場下水処理場を創造するので、街路地下には上下水道を通すための配管を設置。それと街路には等間隔で街灯を設置、街道にはガードレールを設置するよう言っておいてくれ。」


「はい、畏まりました。直ぐにお伝えいたします。」


メガネくぃっとした後アメシストは去って行った。代わりにアリスがお着替えしてやってきた。今日は漢服っぽいひらひらが付いている衣装だ、髪ははハート型に結い上げ小さな冠をかぶっている。いわゆる乙姫様の衣装だ。もうこれは今日のお出かけはマーメイド村で決まりだな!


アリスは俺の隣に優雅な所作で腰を下ろした。頭は撫でられないのでそっと頬を撫でる。もちもちのほっぺたをつんつんしてみる。アリスは恥かしそうに俺の胸に手を当て指でのの字を書いてくりくりしてくる。アリス乙姫様くすぐったいよ。俺の手がアリスの手を包み込み見つめあう。かわいい。


「よし。マーメイドの村に行くぞ。」

「はい、ソウシ様。」


外に出て早速かぼちゃの馬車に乗り込み、自動運転マーメイドの漁村に設定、ぽちっとな!今日のお供アクアマリンとパールだ。



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