第11話 エルフの里にて②
違和感半端ない見た目若い爺様エルフに俺は言う。
「エリス様はこの地の創造主なのだが、皆に名を忘れられて久しいらしく、その為力を失いつつあり悲しんでおられる。俺としては皆に名を忘れず呼んでであげてほしいと思っているのだが。」
「委細承知致しましたぞ。我ら一族エリス様の神殿に向かい、創造主エリス様への感謝の意をお祈りさせてただく所存ですじゃ。」
「そうか、エリス様もきっと喜ばれている事だろう。」
MPを見てみると60000を超えそれ以降も少しずつ上がっている。忘れられしエリス様の名を広める事は正解のようだな。
「話は変わるが族長、エルフの里の中からからエリス神殿に巫女を出す気はないか?」
「ミコとは何ですかの?」
「端的に言えば神に仕えるうら若き乙女の事だ。神殿に住まい神事や雑務をこなす女性神官みたいな感じだ。二度とエリス様の名を忘れるような愚を犯さないためにも、人を置きエリス神殿を維持管理する必要がある。」
「それは願ってもない事ですじゃ、早速人選をし・・・。」
「父上、いえ族長!その誉れ高きお役目私にお任せくださいませんか?」
「エルリーナか。よかろう、そなたにこの大役申し付ける。見事果たしてみせるのじゃぞ。」
「はい!大役見事果たして見せます。」
エルリーナは飛び上がって喜んでいる。うら若きで挙手してきたし意外とまだ子供なのかもな。ドールハウスオプションで可愛い巫女装束をつくってやろう。神社の境内を箒で掃く巫女はもはや様式美だ。エルフの巫女姿か、異世界でしか見られないレアだな。
「巫女の装束は俺が用意する。アリス、帰ったらエルリーナに色々教えてやってくれ。」
「かしこまりました、ソウシ様。」
「それじゃあひとまず帰るか、何か連絡事項があればエルリーナに言づけるよ。」
外へ出ると、先ほどの案内役エルフを先頭にエルフ達が神妙に平伏している。いやだからそういうのいいから止めてくれ。俺は片手を挙げそそくさとエルフの里を後にした。
エルリーナを連れて遺跡の神殿近くまで戻って来た時、魔物に襲われている可愛いモフモフを発見。
「ソウシ様、うさぎさんがコカトリスと言う魔物に追われているようです。」
「ほい、マネキン!ドールブレイク!アリス。」
「はい、異空間収納。」
「コカトリスは毒や石化を持つ危険な魔物です!お気をつけ下さ・・アレ?」
コカトリスとか言う鶏みたいなしっぽだけ蛇になっている化け物は、一瞬でバラバラに解体された。しかも部位ごとに整理されている。便利だなマネキン。
「ソウシ様、ウサギさんは怪我しているようです。」
「遺跡はすぐそこだからひとまず連れて行く。ドールキープ!」
ドールキープのスキルは状態を保存できる。要するに動く生物もお構いなしに収納、みたいなものだ。これで容体が急変する事は無い。俺たちは遺跡の地に戻った。
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