第77話 戦後処理②
「クマゴロよ、悪党に加担した以上無罪とはいかぬが、改心するならば罪一等を減じて生産物をエリス神殿街の各区に無償で提供する事を罰としよう。無償奉仕期間は1年とする。俺が創る養蜂場と鮭の養殖場を管理し各区に供給せよ。」
「はぢみづとしゃげとかオデたちの大好ぶづでねえだすか?罰なのにご褒美になっちまうだす。もったいねえことなのす。」
「言っただろう?奉仕期間の1年はタダ働きだ、それが熊獣人たちの贖罪なのだ。また騙されて悪さをしたら取り上げるぞ、良いな?」
「ありがとうございますだす。慈悲深いおやさしい御使いさまに感謝いたしますだ。」
「それから1000年奴隷とした獅子獣人と黒豹獣人の部族の管理は虎獣人と白豹獣人に任せる。被害のあった各区に労働力として犯罪奴隷を割り振り派遣するのだ。人肉を食らうような鬼畜には肉は一切食わせるな、菜食に改造してやれ。」
「「はっ、畏まりましてございまする。」」
「それにここは大森林と荒れ地をつなぐ要衝だ、この里はエリス神殿街の城砦区とする。大街道を通しこのまま防衛拠点としてトパーズの土壁を残し、俺のスキルで城砦と機動基地を創る。犯罪者も城砦の牢獄に収容できるぞ。要塞指令を虎獣人のティガー、副指令を白豹獣人のヒョウシロとする。」
「「ははーっ。承知仕りまする。」」
毎度の獣人お口あんぐりはいいとして、俺のスキルで作った城砦はマーメイド区の海上要塞と双璧を成すオートメーションの地上要塞だ。自動迎撃システム完備、違うのは一応城なので牢獄や食堂などの居住環境があると言う事だ。外壁と城砦の2重防御態勢で間に居住区を形成する。アリスの典雅なお城とは違い堅牢で敵を威圧する砦タイプの城である。虎獣人は弱きを助ける義侠心があり、森林獣人の中では人望もあり強いので城砦を任せることにした。
「あとはそうだな、各部族からはエリス様に仕える巫女を1名出してもらう決まりだがどうする?」
「御使い様、私がエリス様の巫女やりたいですにゃ。」
「にゃ?」
「レオダストに強制されてねこ獣人させられていたので戻らなくなってしまいましたのにゃ。」
「そ、そうか。トラはネコ科だしまあいいんじゃないかな?白豹獣人と熊獣人はどうする?」
「某には孫娘が居りますれば何卒宜しくお願い致しまする。」
「オデには娘っこはいねえのだす、だけんども姉さのとこに娘っこがおるだす。姪っこでおねげえしますだ。」
「わかった、後で機動隊のエルフを迎えにやろう。」
俺は戦後処理を済ませ「コモレビ」でエリス神殿街のお城に戻ってきた。
◇
◇
これにて2章獣人戦争編終了となります。お読みいただいて有難うございました。3章はもうちょっとエッチが増すかも?多分、なのでお楽しみに。
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