第25話 アリスといちゃもふ。あとゼネコン

食事を終えて紅茶をすすりながらくつろいでいると、アリスが衣裳部屋から着替えて戻ってきた。甘ニンジン模様のロリータワンピースに、ニンジン色の大きなリボンを髪の後ろで留めている。アリスを招き寄せ膝の上に座らせ、なでなでツンツンといちゃいちゃする。かわいい。きゅぴぃは反対側の膝の上に乗せモフモフ撫でまわす。ん、お前はお腹が気持ちいのか?もふもふもふもふ。かわいい。

うーん、可愛いものを愛でるこのまったりのひと時がたまらんね。異世界最高!



午後3時過ぎごろアリスと一緒に外出する。お供はアメシストとアクアマリンだ。既に神殿前の広場には大勢のエルフ(白エルフ)とダークエルフ(黒エルフ)達が集まっていた。ダクネも神殿前に出てきている。巫女衣装が褐色の肌によく映える。


「御使い様、人員を双方50名選出し連れてまいりました。」


エルフの代表の若者が言う。と言うかエルフはみんな若者顔だから、実は年寄りなのかもしれない。まあいい。


「あっちょっと待って、ダクネちょっと来てくれ。」

「はいっ。何でしょう御使い様っ。」

「なかなか巫女衣装似合っているじゃないか。実は最初から気に入ってただろ?」

「えへへっ。分かりますかっ、わかりますよねっ。御使い様にはかないませんですっ。」

「ところで、この子はきゅぴぃと言う。エリス神殿のマスコットになるようだから連れて行って色々慣れさせてやってくれ。」

「畏まりーっ。聖獣様のきゅぴぃちゃんかぁわゆいでちゅねーっ。」


ダクネはきゅぴぃを撫でまわし、高い高いしながらくるりくるりと回転スキップをして、巫女装束を見せつけるように神殿の中に消えて行った。うん大丈夫だ、あんなに暴れても見えてないよ。何がって?それはヒミツです。


「じゃあ白黒エルフ諸君、少し場所を移動するから付いてきてくれ

「はい。御使い様。」


北西の方に少し歩いた後、開けた場所で俺はスキルを使った。


「ドールハウス!総合建設会社(ゼネコン)!」MP8000。


ドドドーン!


スキルを唱えるとゼネコン(小)が現れた。従業員はエルフが100人程度だからこの規模の総合建設会社で十分だ。10階建てのビルで、社屋の外にはブルドーザー、クレーン、ショベルカー、ロードローラー等々各種重機がズラリと並んでいる。


白黒エルフ達は目をしばしばしていた。物珍しそうに重機を見ている。


そしてお次はこれだ。


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