第109話 アリスと白玉
今日はアリスと白玉フルーツあんみつを創るのだ。今日のアリスのファッションはうさぎさんエプロンフリル付きだ。髪は後ろで纏めている。かわいい
「アリス、白玉をまるめよう。」
「はい、ソウシ様。」
2人でコロコロまるまると丸め終るとアリスが餡子を煮詰め始めたので、俺は白玉を茹でる。茹で終わると水で冷ます。アリスは餡子が煮詰め終わったようだ。
「アリス、餡子がはねて顔に付いてるよ。」
「どこですか?取ってください、ソウシ様。」
アリスは顔を俺に向けて突き出して目を閉じている。頬と鼻先と顎の先にちょっと餡子がついている。
「ペロッ、チュッ、ピチャッ。」
「ひゃうんっ、くすぐったいですぅ。ソウシ様ぁ」
「餡子を取れって言ったのはアリスじゃないか。」
「もー、アリスは餡子じゃありませんよっ、ソウシ様。」
「アリスに付いた餡子はアリス味で特別美味しかったよ。」
「あ、ソウシ様。お口の側に餡子がついてますよ、少し屈んでください。」
「うん、こうか?」
「ペロッ、チュ。」
「こら、アリスも俺を食べたな?」
「これでお相子ですぅ。ソウシ様の餡子とても美味しかったですぅ。」
「もっと食べたい、ほらアリスに餡子付けちゃった。」
「アリスもソウシ様につけちゃいますよぅ。えいっ。」
「ぴちゃぺろちゅっちゅ。」
「はむっぺろちゅぴちゃ。」
「ちゅぺろんぴちゃ。」
「ぺろぴちゃちゅう。」
「あむぴちゃちゅ。」
「はむちゅっぺろ。」
「ぺろっちゅ。」
「ちゅうぺろ。」
◇
◇
◇
俺とアリスは夢中になって餡子が亡くなるまで続けていた・・。
そして出来上がったのは餡子無しの白玉フルーツみつまめになってしまった!
「餡子無しでもサッパリしてて美味しいな。白玉のぷにぷに食感がたまらない。和風甘味処が人気出たのもわかるな。」
「はい、美味しいですね、白玉はこの世界にはない食感ですからね。ソウシ様。」
アリスと餡子をたくさん堪能したので、アリスと口直しに紅茶をのみながらソファーで寛いでいると、パールとラピスラズリがやってきた。
「ん?どうした?パールにラピスラズリ。」
「「ソウシ様、西の魔族砦に動きがありましたの。なのです。」」
「ほう、こっちの砦が先に動いたか。どう動いたんだ?」
「「少しおかしいので録画したので見てくださいですの。なのです。」」
2人が映像をスクリーンに映し出す。魔族軍が隊列を組んで砦を出て行く所が映し出された。旗を持った騎馬が先行してどこかに走って行ったようだ。
「これは戦争に向かう軍隊じゃないな、占領軍が接取に向かう様な動きだ。どういう事だ、どこかと戦争して勝ったのか?」
「「私達が監視してから戦争は一度もしてないのです。なのです。」」
「そうか、この軍団は追跡できるか?」
「「既に追跡はしてありますの。なのです。」」
「流石だな偉いぞ2人とも、この軍が何処に向かって何をするか監視しておいてくれ。」
「「はい、ソウシ様。畏まりましたのです。ですの。」」
パールとラピスラズリは嬉しそうにぺこりとお辞儀して下がって行った。
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