発見


 リスト整理を再開して3時間後のこと。


「あ」


「どうしたの?」


 黙々と作業していた黒崎くんが声を上げる。


「紛失ページ、なんだっけ」


「えっと、No.39-5-12だよ」


「あった」


「えっ!?」


「ほら」


 ファイルから出して見せてくれる。確かに番号欄には、No.39-5-12と書かれてあった。


「よかった…!」


「本当。何週間も探さなきゃダメかと思った」


 黒崎くんは見つかったページを、本来のファイルに綴じる。こんな膨大な量の中、3時間で見つかったのは奇跡だと思うの。


 また紛失ページが出ないよう、祈りながら作業を再開した。


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