励まし


 叔母が退院したのは、それから3日後のこと。協会内のピリピリした雰囲気がなくなった。


「よかったね、退院できて」


「うん。また無理して倒れなきゃいいんだけど…」


 わたしの心は晴れない。


 ──コツッ


「痛っ」


「そんな顔するなって」


「…怖いの。どうしても夢を思い出しちゃって怖いの」


「夢?」


 わたしはつい最近見た、ひとりぼっちになる夢の話をした。黒崎くんは困ったような顔。


「少なくとも僕はいなくならないよ」


「黒崎くん…」


「だからそんな悲しいような、思いつめたような顔するなよ」


「うん…」


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