帰宅後
帰宅してテレビをつけると、ちょうど夕方のニュース番組が始まったところだった。
『今日、午後3時30分頃…』
画面を見なくても、なんのことかがすぐにわかった。淡々と読み上げられていく事件の内容と、被害者の名前、犯人の特徴。
…え? 犯人の特徴?
わたしは急に怖くなった。あの不気味な笑みが、鮮明に思い出される。
向こうにはわたしが見えていなくても、わたしはバッチリと見てしまったのだ。
わたしは急いで戸締りを確認し、自分の部屋へ戻った。
わたしの家は、事件現場から離れてはいるものの、来ようと思えば来れる距離。そして家の人は滅多に帰ってこない。
このふたつが、より一層恐怖心を掻き立てていた。
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