予想


 結局、満足に眠れないまま、朝を迎えた。


 テレビをつけると、昨日のニュース。どの番組でも同じニュースが流れていた。犯人は未だ捕まっていないらしい。


 学校休もうかな…。


 そんな思いが芽生えたところで、黒崎くんが留年していることを思い出し、学校へ行く準備を始める。


 今日明日は仕事が休みだから、急いで真っ直ぐ帰ってこよう。


 支度を終えてテレビを消し、家を出た。


「え?」


 なぜか家の前には黒崎くん。


「ど、どうしたの…?」


「犯人、まだ捕まってないみたいだから」


「えと…、いつからここに? 道は昨日送ってくれた時に覚えたの?」


「玄関が開く直前。1回歩けば覚える」


「そ…、そうなんだ…」


「早く鍵掛けなよ。遅刻したいの?」


「!!」


 わたしは施錠して確認をする。黒崎くんは先に行ってしまい、慌てて後を追った。


「目の下のクマ酷いよ」


「全然眠れなくて…」


「だろうね」


「嫌だな…」


「昼くらいには捕まってるって」


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