死神になった理由


 仕事が終わり、協会からの帰り道。


「…柊さ」


「なに?」


「死ぬまで死神でいるしかないって言ってたけど、それってどういう意味?」


「えっ…」


 突然の問いかけに、わたしは言葉を詰まらせる。


「好きで死神になったんじゃないって」


 それは、初めて黒崎くんと仕事をした時、わたしが言った言葉。


「…少し、長くなるかもしれないし、うまく説明できないこもしれないけど、それでもいい?」


「じゃあそこの公園行こ」


 協会と家の中間地点にある公園。わたしたちは公園に寄り、ベンチに並んで腰掛ける。


 わたしは一呼吸置いて、話し始めた。


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