バッジ

 なにが起こったのか、理解できなかった。


 わたしが今いるのは、副協会長室。目の前にあるには、副協会長である叔母。


「貴女の頑張りを称え、これを差し上げます」


 そう言って渡されたのは、銅色のバッジ。


「これは…?」


「Cランクのバッジよ」


「えっ!?」


 思わず声を上げる。叔母は確かにCランクと言った。


「よく頑張ったわね。昇格よ、琴音ちゃん!」


「あ…、ありがとうございます…」


 自然と溢れる涙。


 昇格なんて一生できないと思っていた。あとでお礼を言わなくては。


「今日は帰れないけど、明日は帰れると思うから、お祝いしましょう。琴音ちゃんの好きなもの、たくさん作って待ってるわ」


 叔母はニコッと笑った。


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