報告


「黒崎くんっ!」


 廊下を歩くからの姿を見つけ、思わず大きな声で呼び止める。


「黒崎くん、見て!」


「Aランクバッジ…」


「うん! ありがとう、黒崎くんのおかげだよ!」


 彼は笑ってわたしの頭を撫でる。


「柊が頑張ったからだよ。おめでとう。さ、早く着替えて行くよ」


「うん! あ、そうだ。叔父が卒業のお祝いにお赤飯を炊いてくれたの。帰って来たら、一緒に食べよう?」


「うん、いただくよ」


「じゃあ着替えてくるね」


「走って転ばないように」


「はーい」


 わたしは急いで更衣室に向かう。


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