量産の鍵は、過去作品にあると気付いた話

 今回の話は、超絶面白いです。

 皆さん、期待してください。

 黒髪さんのセコさが滲み出る回になってますから( ̄▽ ̄)


 ともあれ、本題を語る前にQ&Aを答えたいと思います。

 前回のコメントで気になるものがあったのでお答えします。


『Q プロットを作る際には「冒頭」と「結末」があるんですが、書き進めている間に、キャラクターが勝手に動き出してしまいます。そのせいで、プロット通りではない「結末」を迎えてしまうのですが、どうすればいいでしょうか? 黒髪さんのように起承転結の「起承転」だけを先に書くべきでしょうか?』


 私の見解を述べます。


①書き始める前に結末を複数個考える

②初稿と改稿を別物と考えて、悩む前に一旦最後まで書き上げる

③初稿で起承転まで書く。その後、改稿作業を行い、最後の最後で結部分だけを書く


【①の解説】


 初稿と改稿で結末が180°変わってしまう。

 そんな作品ならば、事前に結末を複数個考えたほうがいいと思います。


 私の場合ならば、大体5つは考えてる。


 ハッピーエンド

 バッドエンド

 グッドエンド

 救いがないハッピーエンド

 救いがあるバッドエンド


 ハッピーエンドとバッドエンドが対局関係なので、この場合だけは避ければいいかと。


 主人公が「仕事を取るか、家族を取るか」みたいな二択の決断をする系統の作品(私はこの手法を気に入っていて、転の最後で選ばせる。で、結でその答えを書いてる)ならば、両者を取るのがハッピーエンド。両者も取れないのがバッドエンド。


 というふうに考えれば、5択中4つは正解です( ̄▽ ̄)

 というか、書き直す上でもかなり楽して書けると思います。


【②の解説】


 初稿と改稿を別物と考える。言葉通りの意味です。

 一先ず、最後まで書き上げてしまう。

 で、数ヶ月ほど放置して、読者からの反応や自分の判断が見誤ってなかったのかを再確認すればいいと思う。

 もしも気に食わないなと思うのならば、書き直せばいい。


【③の解説】


 前回も話した通り、私が最も用いる手法です。

 徹底的に無駄を省きたい人間なので、書き直しを何度もしたくないんです。だからね、結末だけは最後の最後に取っている。


 私がこの手法を愛用している理由は、ただ一つ。


 執筆しながら物語の結末を考えられることですかね。

 物語の終わり方って、実は結構迷うポイントだと思います。


 私の作品は「起承転」と「結」で分かれています。

 というのも、「結」で時間を一気に進行させるんです。


「転」の終わりで、主人公に二択を選ばせます。


 例を挙げてしまえば。


「仕事を取るの? それとも家族を取るの?」


 俺が選んだ選択は————。


「転」の終わり。


「結」の始まり。


 一年の歳月が経過した。

 俺は家族に囲まれながら、今も幸せな日々を送っている。


 みたいな感じで、「転」の終わりで選んだ選択に準じた結末を書いてあげるんです。これで、物語は綺麗に治ることができる。この手法は、物語を「起承転結」で考える人間の特権よ。


 三幕構成で考える人は、エピローグを短めにするでしょ?


 でもね、私はエピローグ長めの構成が大好きなんです。

 このキャラクターたちがどんな未来を選んだのか、そして、現在どんな生活を送っているのかが気になって仕方がない。


 数十巻にも及ぶ漫画の癖にさ、ラスボスを倒したあとのお話が1話ぐらいしかない作品ってあるでしょ?


 私ね、あ〜いうのを見るとね、ふざけんなと思っちゃう。


 いやいやいや、もっと読ませて。もっと余韻に浸らせてと。

 普通に漫画1冊分ぐらいのエピローグを用意して、主人公たちが新たな未来を歩むまでを描いてほしいのよねぇ〜(愚痴)


 1クールアニメでいうところの、一期+OVAの構成だな。

 一期が「転または結①」で、OVAが「結②」みたいな??


◇◆◇◆◇◆


 というわけで、本題に入る。

 いや、本題と書いてるが、こっちが余談かもしれない。


『量産の鍵は、過去作品にあると気付きました( ̄▽ ̄)』


 実はさ、官能小説の研究を始めてるのよ。

 十一月末の新人賞に向けて、どうすればいいのかと。

 でさ、特定の商業作家さんの作品を徹底分析しながら読んでるのよ。それでさ、とあることに気が付いちゃったわけよ。


「官能小説って、毎回同じことをしてるだけじゃんッ!!」


 官能小説はさ、男女がエッチなことをする作品じゃん。

 だからさ、当たり前と言えば当たり前なのよ、それがさ。


 でもさ、ここからが面白いところなんですよ。

 その商業作家さんは、自分なりのパターンを持ってるのよ。

 1話1万文字程度で、7〜10話で構成していたのね。


 んで、1話毎に必ずエロいシーンを入れてるわけよ。

 なので、日常シーンを3000文字程度書いて、エロシーンを6000文字程度書けばいい計算になります。


(※わかつきひかる先生の「日曜ポルノ作家のすすめ」に詳しく官能小説の書き方が掲載されています。官能小説家を目指す上では必要な一作なので、是非とも読んでもらいたいですね)


 秋元康が語ったケーキのお話を皆様は覚えているかしら??


 官能小説で喩えるとするのならば——。


内側「読者の興奮を唆る性的な行為=肉体的な接触」

外側「性行為を如何にエロく見せるのか」


 で、内側の興奮を唆る行為は一つしかありません。


 セックスまたはそれに準ずる性的な行為です。


 なので、書き手の我々は、外側部分を必死に考える必要がある。5W1Hを変更すれば、官能小説は簡単に書けるはずだ。


「When(いつ)」=放課後

「Where(どこで)」=学校

「Who(だれが)」=高飛車なお嬢様と不良生徒

「What(なにを)」=エロいことをする

「Why(なぜ)」=不良生徒の毒牙にかかったから

「How(どのように)」=無理矢理に


 んで、普通にエロいことをしても面白さがない。

 なので、我々書き手は、外側のアイデアを充実させるの。


・コスプレ

・手錠や拘束

・彼氏に隠れてこっそりと


 みたいな感じで、シチュエーションを練るわけよ。

 これで他の作品との差異を生ませているわけです。


◇◆◇◆◇◆


 んでさ、この技術を一般作品にも流用できるよなと。

 自分の過去作品を読み返してみると、結構上手に書けてるのよ。ていうか、物語の骨格がしっかりとできていたのよ。


 だからさ、主人公やヒロインの設定を変更。

 んで、少しだけ物語の内容を変えたら……。


 労力は三分の一程度で。

 全く異なる作品に生まれ変わるなと気付いちゃった。


 物語の核部分は全く同じなんだけど。

 ただ、外側部分が違うから同じに見えないというか。


 もしもバレたとしても。

 セルフパロの領域だから咎められることはないだろう( ̄∀ ̄)

 細かいことを言い出す輩が現れれば、全ての創作物はシェイクスピアのパクリであると教えてあげましょう(笑)


(例)


【不良に絡まれるヒロインを助ける話】


 上記の内容を他作品に流用する際に——。


①チンピラに絡まれるヒロインを助ける

②痴漢に絡まれるヒロインを助ける

③強姦魔に拘束されるヒロインを助ける


 こんな感じにするのは、あまりにも愚直すぎる。

 ていうか、完全に読者から見放されてしまいます。

 あまりにも芸がない奴だと思われてしまう。


 なので、核部分だけを抜き出すと——。


【困っているヒロインを主人公が助ける】


①探し物をしているヒロインを手伝う

②重たい荷物を持っているヒロインを手伝う

③妹が迷子になって困っているヒロインを助ける


 愚直に書くよりも、遥かにマシなアイデアでしょ??


 というわけで———。


 黒髪さん、過去作品をセルフパロして一作書きますッ!!


追記


 これってさ、テンプレだな。

 テンプレに沿って書いているだけなんだな。

 それも自分の過去作品だからパクリ放題という事実。


 正直……物凄く楽しみだわ。このセルフパロ( ̄▽ ̄)

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