【2014〜2023】自分の文体が変わりすぎてて笑った件①

※読みやすさを上げるために、一部文章の改行をしています。その点はご了承ください。


2014年?月


 学校に着いた まだ遅刻ではない 良かった

 教室に入るとみんなからしゃべりかけられた

 俺は何かとみんなから頼りにされていて、よくしゃべりかけられるのだ

 みんなとしゃべっているとあっという間に

時間が過ぎて、ホームルームが始まった

 先生が最近不審者が最近でているということを言っていた


※「小説を書き始めた頃の文章ですね。まだマシな文章を取り繕ってきてるけど、読めるけどさ。人様に読ませる文章ではないよね。

 ちなみに、当時のネット小説界隈では、句読点を使わない作家が一定数居ました。今では当たり前なんですけどね……時代感じる」


※「本気で小説家になろうとは思ってはなかった。ただ、ネット内で人気になり、私が書いた小説が誰かの心に一人でも突き刺さればいいと思ってた。小説らしさはまだないね」


※「書けば書くほどに文章が上手くなって、めちゃくちゃ楽しかったのを覚えている。自分の成長を実感して、ただがむしゃらに走っていた。ゴールの方向も分からないけど、それでもがむしゃらに走り続けていた。暗闇を」


◇◆◇◆◇◆


2015年6月


 先生がドアを開け、席を立ち挨拶をする。授業が始まり、机の上に置いていた英語の教科書とノートを開く。当たり前の日常だ。平凡過ぎるほどに普通だ。


 その時の俺はそんな当たり前の日常が嫌だった。別に異世界に行きたいとかそんな事ではなく、当たり前の日常に刺激が欲しかった。料理で表すならスパイスを加えたかった。料理に調味料を入れて、味を変える程度のそんな事でよかったのだ。


 だが……そんな俺の考えとは裏腹に胡椒スパイスが大量に降り掛かってしまう。


※「当時から私の文章は、独特なワードセンスがあるなと思いますね。スパイスの件とか、本当に今と一緒で笑っちゃいます」


※「小説を書くのが趣味になってた。メモ帳を開いては、毎日執筆していたと思う。当時のブクマで100人ぐらい居たかもしれない。ただ、ストーリーの完成度は極めて低かった」


2016年9月


 桜が満開とは言わず、少し枯れ始めた小学5年生の春、俺はある女の子に出会った。

 今考えるとこの出会いは決して間違いでは無かったと思うし、俺の人生を変えてくれたいいきっかけになってくれたと思っている。


※「一部分だけ読むと上手く感じる。だが、作品全体で読むと、拙さが残っていた」


◇◆◇◆◇◆


2017年12月


 異臭がした。ドブに三日漬けられた鳥類の卵みたいな臭いだった。長時間嗅ぎ続けると、吐き気を催す可能性がある。そんな気持ち悪くなる悪臭。

 どこからそんな臭いがするのかと辺りを見渡す。自分の数メートル先に一人の少女が脚を曲げて座っていた。

 服は真っ黒で至る箇所がボロボロでちぎれている。手は捨てられた食べ物を漁っているのか、真っ黒だった。

 一番目に付いたのは右腕の切り傷。傷は塞がっていたが、悍ましいほどに痛々しい傷だった。


※「いつの間にか、覚醒してる件。素直に読める文章を書けるようになった。三年間も執筆活動を続ければ、この段階まではいく」


※「2014〜2017年は小説を読みまくった。語彙や表現を少しでも勉強して、実際に執筆活動へと変換していたと思う。この頃は100万文字書いたか、書いてないぐらいだ。完結作品は極めて少ないが、それでも量は書いてた」


◇◆◇◆◇◆


2018年3月


 僕の後輩は最高である。というか最高であった。僕とはベクトルが正反対のはずの彼女とは何故か、磁石の極同士がお互いをお互いを呼び寄せる様に僕達二人の運命的な出逢いは無かったにしろ、出逢ってしまったのだ。

 何故なら後輩は大人な身体をしているのにも関わらず、サービス旺盛なのだ。彼女は冬眠生物の如く、夏になると環境に適用しようと、正しくカメレオンが自分の身を隠し外敵から安全を守っているかのように、服を脱ぐ。

 彼女は専らの裸族なのだ。夏ならば乳房が見えようが性器が見えようがそんなことを全く気にしてないのように部室をウロウロし始める。僕と彼女しか居ないこの部室を。


※「文章に書き慣れてしまい、小洒落た語彙や表現、及び比喩を使い始めていた頃。結局、何を伝えたいのか、さっぱりでしたな。

 当時のジャンル別ランキングで、4〜5位ぐらいまで上昇した記憶がある一作」


※「小説家になれればいいなぁ〜という願望から、小説家になると決めた頃の文章。基本的に毎日執筆していたわ。ただ、まだ心の奥底で自分には無理だと思い込んでいました」


◇◆◇◆◇◆


2018年11月


 時は高校二年生の夏。愛用のリュックサックを背負い、家を飛び出した。追い掛けてくる親を全力で振り切り、勢い良く準備していた自転車に跨がって、ペダルを無闇矢鱈に漕ぎまくる。

 行き先は特に決めては無いけれど、とりあえずこの街を出て、何処か遠い所へ行こう。きっとそこには僕が求めている何か重要な物があるはずだ。根拠は皆無。でも確信に満ちた何かが僕にはあった。もう僕は何も要らない。友達も彼女も学校も家族も何もかも。

 だって今から行く場所にはそんなものよりも大事な事があると思うから。


※「波に乗って書いてた頃。文章に勢いがあるし、夏の爽やかさが滲み出でる。手放しで褒めたくなる文章能力だ。四年目になると、格段的にレベルが上がりますなぁ〜」


※「この頃の勢いを取り戻せば、私の小説は格段的にレベルアップできそうな気がする」


◇◆◇◆◇◆


2019年4月


 平成三十一年四月一日。政府が新年号を国民に発表した日。俺の人生もまた大きく変わり始めようとしていた。


「どうもはじめまして。私は死神と申します」


 律儀にもインターホンを鳴らしてやって来たのは新聞勧誘でも無ければ、放送局の差し金でもなかった。ただの頭のネジが何本か外れた十六、十七と見られる若い女の子だった。

 膝上までのダークブルー色のワンピースに黒色の厚底ブーツ。スタイルはとても良く、身長が高く見える。一応俺の身長は百七十四センチなのだが、俺の頭一個分ぐらいの身長差しかない。それに容姿がとても優れている。学生時代に色んな人から美人だと謳われた女子生徒が霞んでしまうほどだ。

 つまり、何を言いたいのかと言うと俺とは完全に釣り合わなそうな人物だということだ。


※「天才だと勘違いしていた頃。細かく書いてるが、読者に読んでもらおうとか思っていない。俺の面白さに付いて来れる奴だけ、付いて来い的な、独りよがりな文章である」


※「今考えれば、ダメな点が目立つ文章」


◇◆◇◆◇◆


2020年7月


 星野澪の家に辿り着いた。予想通りの大きな家だ。

 歴史と伝統を漂う三メートル強の木の門がそびえ立っていた。

 中に入らない限りはっきりとは分からないけれど、見える限りでは銅像とか、立派に育った松の木などが見える。

 今まで知らなかったけれど、彼女の家系はちょっとした領家なのかもしれない。

 俺の家とは大違いだ。俺自身も詳しい話を、母親に聞いたことがないので分からないけれど。多分どんなに頑張っても、百姓レベルの家系だろうな……。


※「一番書いてて苦しかった頃。プロ作品と読み比べ、自分の未熟さを再確認する。プロになりたいが、正攻法では無理と悟る」


※「文章の書き方が分からなくなって、小説家を目指す道を諦めようと本気で思ってた」


◇◆◇◆◇◆


2020年8月


 図書室に行こう。そんな気持ちになったのはただの気まぐれだった。

 誰にだって、少しはあるだろ。図書室に行きたいって日は。


 別段、俺は本が好きってわけじゃない。

 読むとしてもライトノベルとか、漫画とか。

 そんな類のものしか読まないけどさ。

 多分、本好きがこの話を聞いたら、俺をぶっ殺しにくるんじゃないかな。

 文学を読めーとか、もっと役に立つ本を読めーとか。

 でもさ、読む気にならないのだから仕方ないでしょ。


 でー。俺が図書室のドアを開くと……そこには一人の少女がいたんだ。

 知ってる顔だった。いや、素顔は知らないのだけど。俺のクラスメイトさ。


※「キャラの感情を地の文に滲ませながら、物語を展開する技術を手に入れる。一人称小説の書き方は、2020年8月〜12月の間にマスターしたと思っている」


※「ただ、当時の私は、自分の文章をもっと上手くなければならない。自分の文章が下手だから読まれないんだ。自分の文章がもっと上手くなければ。と、本気で思い込んでた」


◇◆◇◆◇◆


2020年12月


 彼女が欲しい。

 そう強く思ったことは一度もなかったが、高校二年生の夏休み。

 ともなると、周りの連中が「彼氏と夏休みは旅行に行くだ」とか「実は一夏の思い出を作る(意味深)」だとか、頭が空っぽな話ばかりするのである。


 学生の本分は何かと、問われれば、勉学!? それが健全な高校生の在り方。


「と、口では言っているが……実際のところ……俺だって彼女欲しいよ!」


 詰まるところ俺は女に飢えていたのである。実際に何度も海岸沿いを歩いては、麦わら帽子を被った白のワンピース姿の女の子の姿を想像したことか。


※「血を滲む努力をしていた頃である。リアルタイム執筆祭りと言い、書き上げたら即投稿形式で投稿していた頃の作品。後に、今作は最終候補作へと選ばれるのだが……当時の私は知る由もなかった」


※「ただ、毎日孤独と絶望のなかで戦っていた。誰からも称賛されない。誰からも認められない。誰からも面白いと言ってもらえない。それでも、書き続けるしかなかった」


※「『小説家になる』から『小説家にならなければならない』と本気で決めた頃だね。起承転結のあるストーリーを作ろうと躍起になり、本格的に創作本を読み始めた」


※「ここから黒髪の能力開発が始まるよ」


※「黒髪の歴史は、これ以前、これ以後に分けられる。ただ、当時の黒髪は知る由もなかった。更なる地獄が待ち受けているとは」


————————————————————

『次回予告』


①創作の泥沼地獄を味わい、黒髪壊れる。

②泥沼から抜け出し、才能の片鱗を見せる。

③失敗を繰り返して、黒髪覚醒を果たす。


 大体、この三本立てです( ̄▽ ̄)


 自分語りで申し訳ないです。

 ただ、もう1話だけ付き合ってください。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る