執筆談義Q&A「読書量を増やしたら文章力は上がるのか?」「

Q「読書量を増やしたら文章力は上がるのか?」


A

 巷で囁かれますが、私は懐疑的です。

 読書量を増やしたら文章力が上がるというのは、ある意味本当だと思うんだよね。

 確かに、他作品から「いい!」と思った語彙や表現を盗めば、それは文章力が上がったといえるでしょう。

 ただ、その文章を丸々拝借してきたら、果たしてそれは「文章力が上がった」といえるのかという疑問が残る。


Q「文章力を上げるにはどうすればいいの?」


A

 文章力を上げるコツは何度も書き直すこと。ただ、書き直すだけでは何の意味もない。自分が取り入れたい要素を含めつつ、自分が書きたいものをぶち込む技術が必要!!


Q「何か具体的な例とかを出してよ」


A

①木の下で少女は本を読んでいた。

②巨大な木の下で少女は本を読んでいた。

③巨大な木の下で黒髪の少女は分厚い本を読んでいた。


 ①〜③までは修飾語を重ねたのみ。

 ここからもう一段階レベルを上げる。


④空を貫くように伸びた大樹の根本。

 時折吹く風に肩口までの黒髪を靡かせ、小柄な少女は分厚く小難しそうな本を読んでいた。

⑤空を突き破るように伸びた大樹の根本に腰を預けて、少女は分厚く本を読んでいた。時折吹く風に繊細な少女の黒い髪が揺れるものの、彼女の瞳は決して手元から離れない。


 みたいな感じで文章の情報量を増やす。

 本来ならば、ここからもっと「太陽の光」や「影」の描写などもっと細かく書く予定。

 ただ、今回は途中で断念致しますよ。


Q「黒髪さんが思う理想の執筆生活は?」


A

 毎月7万文字執筆することです。

 ただ、現在進行形で全く達成できてない。

 最近自分が書く文章に一種の「文学性」を取り入れ、深みを持たせていることが要因。

 そのおかげか、個人的にかなりレベルの高い文章を書けるようになったと思ってる。


Q「黒髪さんは文章力を求めてるの?」


A

 この世界とは全く異なる世界を創造したい。読者が現実逃避できる新たな世界をね。

 だからこそ、文章を緻密に書いている。

 ただの自己満足だと理解しているけど、読者が没入できる作品を書きたいのである。


Q「最近小説は読んでますか?」


A

 小説は読んでます。

 月に数冊程度のペースだけど。

 昔は大量に読み込んでいましたが、最近は読む手が止まってます。仕事疲れもあるけど、それ以上に没入できてないんだよね。

 自分の作品の方が面白く感じちゃう。

 自分が創り出した世界だから、文章の意図を読み取れるし、風景が目に浮かぶからね。


Q「小説を書くために小説を読む必要はある?」


A

 今の私にはありません(´;ω;`)

 自分が小説という媒体でやりたいことや書きたいことを思う存分できるなら、小説を書くために小説を読む必要ないよ。


Q「年間単位でどのくらい書きたいですか?」


A

 月単位7万文字。年間84万文字。

 これが、私の目指すべき数字だけど。

 現実問題のお話をすれば——。

 年間単位で40〜50万文字程度ですね。

 文庫本3〜5巻完結で、最高に面白いシリーズ作品を毎年1〜2本書けたらいいなと。

 それ以上を目指してはいません( ̄▽ ̄)


 真面目な話——。

 毎年40〜50万文字書ける技術力があれば、2年間で文庫本8〜10冊分書けますし。

 それだけ書ければ時代を変える作品生み出せる。だから、私はその辺を狙ってる。


Q「速筆作家を諦めた理由は何ですか?」


A

 自分の性分に合わなかったからですね。

 意外と自分って、凝り性なんですね。

 プライドがあるといいますか、こだわりが強いといいますか。

 最高に面白い状態で読ませたいんです。

 だから、手を抜きたくはないんです!!


 真面目な話——。

 読者にとって、作家が1ヶ月で書こうが、2ヶ月で書こうが関係ないんですよ(笑)

 読んだときに面白かったか、面白くなかったかの二択に過ぎない。

 だから、面白いものを書き続けるしかない。

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