語彙力や表現力を上げる方法

Q語彙力や表現力を上げたいです。小説を読み漁って、新たな語彙や表現力を身に付けようとしています。他に何か良い方法はある??


 語彙力や表現力を上げる方法ですね。

 実は簡単に伸ばす方法があります( ̄▽ ̄)


①自分がイイなと思う文章を構造把握する。

②文章を単語単位まで分解して、自分の文章に取り入れる。

③毎日1回だけ、自分がいつもなら使わない表現を使ってみる。


①から解説を挟みますと——。


◇◆◇◆◇◆


 畑へと向かうと、荒れ果てていた。

 大きく育った野菜は掘り返され、どれもが少しずつ食べ散らかされているのだ。

 あともう少しで出荷できたはずなのに。

 土の表面に浮かぶのは、イノシシの足跡。

 私は、折れ曲がった茄子を手に取った。

 元々出荷できない品物に過ぎないが、愛情を込めて育てた一品。

 まだ成長過程だったのに……。


◇◆◇◆◇◆


 この文章から使える構造を奪ってくる。


 畑へと向かうと〜。


 の文章は——


「〜すると、〜だった」構文である。


(例)


『僕が隣の街へと出向くと、そこはもう以前とは変わっていた』


◇◆◇◆◇◆


 大きく育った野菜は〜。


「主語は〜され、更に〜される」構文。


 官能小説風にアレンジすれば——。


 大きく育った双実は弄り倒され、突起した先端部分を吸われているのである。


◇◆◇◆◇◆


 あともう少しで〜=心情や感嘆表現。


(ここは省略してもいいよね?)


◇◆◇◆◇◆


 土の表面に浮かぶのは——。


 この文章は——。


「〜は主語である」構文である。


(例)


『水面に浮かぶのは、汚い泥を纏った己の顔』


 みたいな感じで、応用が効きます。


◇◆◇◆◇◆


 私は、折れ曲がった茄子を——。


 この文章は——。


「私は目的語を〜した」構文である。


 英語の第三文型です。

 説明不要だと思うが、解説がてら……。


(例)


『私はペンを持った』『私は車に乗った』『私は包丁を握った』


◇◆◇◆◇◆


 元々出荷できない——。

 この文章は「〜は主語」構文の亜種。

 ほぼ一緒なので説明不要。


(例)


『子供の頃に一番好きだった絵本』

『おばあちゃんから大切なプレゼント』


 詳しい説明をすると——。

 連体形+名詞の形ですね。

 ただ、これは「〜は主語」構文の亜種でいいかなと。


◇◆◇◆◇◆


 まだ成長過程だったのに……。

 これは感嘆、心理描写なので説明不要。


◇◆◇◆◇◆


 単語構造で分ける方法は——。

 日本語の文節で分ける方法と、内容語と機能語の分け方があります。

 正直、どっちでもいいと思います。


 内容語と機能語の内容はこちらをどうぞ。


https://kakuyomu.jp/works/16817330664162528629/episodes/16817330665220398546


◇◆◇◆◇◆


 もっと気になる方は——。


https://kakuyomu.jp/works/16817330652565619781/episodes/16817330652953381567


 こちらをどうぞ( ̄▽ ̄)


 ①の解説は終了……。

 本来なら……もっと語りたかったのですが。

 ちょいと疲れました(笑)

 まだまだ気になる方は、サポ限定配信で語ってます。まぁ、気になる方はどうぞ遊びに来てください。ディープな内容で充実してます。


◇◆◇◆◇◆


 ③の解説は、簡単なのでサクッと終わらせますと——。


 毎日1回だけ自分がいつも使わない表現を使ってみるでございます。

 語彙や表現は、普段から馴染みのある言葉を使いがちです。

 私の場合だと——。


「兎にも角にも」「欺くして」「んでんで」「ではでは」「そもそも論」みたいな言葉ばかりを使っています。これは別にエッセイだからいいですけど、小説ならば同じ語彙や表現を使っていると、成長がありません。


『昨日の自分よりも強くなる。明日の自分は今日の自分よりも強い』のマインドを持ち、日々成長しなければなりません。その為にも、語彙や表現をアップデートしていく必要があるんです。


【魔女が着る服を書く場合。普段ver】


 星々が消えた夜空色に染まったドレス。

 歩くたびにドレスの裾が揺れ動く。

 正に、カラスが空を優雅に羽ばたくように。


【魔女が着る服を書く場合。絶対にやらないver】


 黒を基調とし、白が所々混ざったドレス。

 まるで、イカスミパスタのような大胆さがある。

 魔女以外の誰かが着れば、それは不出来な服かもしれない。


 だが、彼女が着ると、それはどんな一流の幡職人が織ったものよりも洗練されたものになってしまうのだ。

 ファッションとは、ドレスの力を借りて、自分を着飾ることではない。

 自分という個性を魅せるために、ドレスの力を借りるのだ。


◇◆◇◆◇◆


 魔女が着る服を、イカスミパスタで喩える。

 私の感覚では、絶対にありえない表現なんです(笑)

 本来なら、もっと優美な表現を使う。

 例えば、夜空、ダイヤモンド、黒曜石、ブラックホールなど。


 でも、その絶対にありえない表現に敢えて挑戦してみる。


 毎日このギリギリラインを更新していくことで、面白い表現が生まれると思います。


 1日1回。

 私がそう決めているのは、毎回やると疲れるからです。

 正直な話、毎回毎回、新たな表現を考えられません。


 でも、1日1回ならば、できそうじゃありませんか?


 調子に乗って、1日5回やってみたこともありました。

 ただ、毎日5回やっても、それが本当に使える表現なのか分かりません。

 

 なので、1日1回に固定して。

 それが何度も使いまわせる語彙や表現になったほうがいいです。

 結局、この何度も使いまわせる語彙や表現があると、アイデア変換術を知っているだけで、簡単に10倍ぐらいに増えるんですよ(笑)


 だからこそ、毎日1回で十分です。

 毎日1回考えて、年間で365回の表現技法が生まれますから。

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