196話・専用武器・作成
絢ちゃんの分体の情報を全部書きたいな。
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とりあえず、時間加速を施した拡張空間内で約10年程、その外で約30分程の放置を得て、かなりの量の金属を生成した、この私をもってしても多いと言わせるほどの量だ、その圧倒的な量も、数時間もあれば完全に処理し終わる……が、結局のところ、未だに私のお目当ての金属は生まれていない、むしろ、無数に発展し続けたその金属から鉄や銅などの基本的な金属を生み出すレシピが出てき始めた、……いったいどうなっているのだろうか。
「ですが、まあ……」
まあ……それなりに様々な種類の金属ができましたし、さらなる放置もかねて、武器を作りましょう。
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6時間後、21個の武器が完成した、21個である理由は、何かあってもどうにかなる人材が21人しかいなかっただけだが……。
さて、初めに合うのは誰でしょうか……、しばらく廊下を歩いていると、扉の高さにぎりぎりにまで書類を持ったレイエスが歩いていた。
「最初はあなたですか……、できればまともな武器から見てみたかったのですが……」
「急になんですか?」
「休日をあげますので、この武器の感想を教えてください」
「……、なんというか、……これ武器なんですか?」
私がレイエスへと差し出した手のひらには、二つのイヤリングがあった。
「ちゃんとした武器ですよ、しかも貴女用に調整してあります」
「まあ、休日を頂けるのならば……、その日は絢様は私のそばにいてくださいね」
「なぜですか?」
「なんでもです、では明日から試用をさせていただきます」
「はい……?」
まあ、使ってくれるのならまあいいですが……、さて、次は誰になるでしょうか……、と思ったその時、私のすぐ隣の扉から大きな声が聞こえてくる。
「……何かあったんですか?」
私がそのようなことを言いながら扉を開けると、いきなり私の顔に向かって炎が飛び込み、自動展開した障壁によって防がれる。
「本当に何をしているんですか?」
そこにいたのは、絵里先生と私の失敗作である分体たち、後何故か唯と正義君がそこにいた。
「何をしているのかは分かりませんが、三人がいてよかったです、一つ武器を作りましたので、しばらくしたら感想を聞かせてください」
「え……、急になんですか?」
「わかりました!!」
「唯さんは絢さんのいうことになると本当に素直だね……」
「とりあえず、しばらく使ってみてください」
「ねえ、もう行くの?」
「はい、もう少しおとなしくしててくださいね」
私に話しかけてきたのは、「子供」をイメージして作った人格である、なぜか、私を母のように思っている……彼女たちも私の記憶を持っているはずなのだが……。
三人にそれぞれの武器を渡した後、先生にその分体を預けて、他の武器を渡しに行く。
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ちなみにですが三人に渡した武器は、絵里先生に減らないチョーク、唯にハルバードと大剣という異質な双剣、正義君にはシースナイフです。
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