226話・やってみましょう

皆さんもなんでも一度はやってみてくださいね。

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「だ……だから、私……わり……や、て……く……i……」


 ローラの声がどんどん小さくなっていき本題に必要な単語が一切聞こえてこない。


「何ですか?」


「……」


 そこまで威圧もしていないし、それほど喋りにくい雰囲気でもないはずなのだが……初めての対話と言うこともあるのか完全に委縮してしまっていて何かしゃべろうとしていることはわかるものの、それ以上はわからない、残念ながら私は昔から一人でしてきましたがあまりこういう状況で緊張と言うものをしたことがないのでよくわかりませんね。


「残念ながら私は読心と言う技術は使えませんしそのような魔法は想像もつきませんので使えません、何故私に代わってほしいのか言葉で伝えていただけなければ分かりませんよ」


「あ、ぇ……えっと、わ……私、向いて……ない、から……」


 彼女はそんなことを言い私はそれを違うとは言わない、実際、今のままの彼女では教皇の務めを果たすことは不可能に近いだろう、この状態で教皇として信徒を導き、法王国を国の長として治められたのなら私は絶対に彼女を私のものにする

 ……まあ、そんなことができるのなら、その権力を勝手に使われるなんてことはされないだろう。


「やったことないのにわかるんですか?」


「だ、って……私、こんなの……だし、あの人達、も、ずっと……黙ってろ、……て」


 その言葉にはほかの理由もある……、と言うかそっちの方が本来の意味なのだろうが、1厘くらいは彼女の性格も理由のうちの一つなのだろう……。

 何を思っているのかはわからないが、唐突に泣きだされるとどうしたらいいのかわからない、私はそういう人間に言うべき言葉を持ち合わせていない。


「それでもやったことはないでしょう、やっていないのに出来ないというのはただの怠惰ですよ。

 できないと思っていたこともやってみればできるかもしれませんし、できると思っていてもできないこともあります」


 唯はこういうことを言えばやる気を出したのですが……、ローラはより多くの涙を流すようになってしまった……やはり他人の心の中と言うのはよくわかりませんね。


「私が手伝いましょう、貴女を徹底的に鍛えてあげます、一度やってみませんか?」

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絢ちゃんは丁寧(スパルタ)だからなぁ~

私はお断りです

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