番外編(最終章)
217話・終戦処理
やっぱり戦後処理ってめんどくさいですよね。
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ヤミリシアと戦った……正確には、ヤミリシアがその魔法によって無理やり引き起こした謀反を鎮圧した日の翌日、私はヤミリシアと戦ったときに作り出した空間の罅を無理やり連れてきたヤミリシアと共に直している。
昨日の勝負はそれなりだったが回復自体は1日もあれば終わる、それはヤミリシアも同じで(できなかったとしても無理矢理回復させていたが)私よりもヤミリシアのほうが働いている。
昨日キリィ―が私たちの戦いを見ていたがヤミリシアのことは幻術で隠した、私が転移と共に生体機能を停止させたヤミリシアの体は戦闘の途中で消し飛ばした、ヤミリシアのような面白い玩……人間を私がみすみす取り逃すわけがない。
「なんで私までこんなことを……」
「いいじゃないですか、二人でやったら早く終わるでしょう」
「ほとんど貴女がつけた傷じゃないですか」
「貴女があんなことしなければつかなかったんですけどね」
「そんなこと言われたら何も言えないじゃないですか……」
そもそも私たちがこうやってゆっくりと直しているのは魔法に任せて一括で治そうとしたら、キリィ―に「それでもし
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そう、地道にやるしかないのだが……、やっていると仕事が増えた、途中でキリィ―がやってきて私たちが消し飛ばした街の復興もしなければいけなくなった……、それ以外にもいろいろと屋良寧といけないことがあるよ言うのに……。
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上で空間を直しているのと同時に下ではさらに二つのことを並行している。
一つ目は拠点を守ってくれたバルドルフたちへの報償……と言っても、そのほとんどは休暇かそのうち開発を手伝うことで落ち着いたのだが、ただ一人だけ、アリスだけからは仕事を要求された、今までいろいろな人を見てきたが、仕事の報酬に仕事を要求する人を見たのは初めてです、ワーカーホリックと言うのが存在するのは知っていましたが「給料はいらないので仕事をください」と言われたのは流石に初めてなので驚いた。
そしてもう一つ、今回の出来事に対する国内外への発表と対応をしないといけない、正直ヤミリシア責任を追及して丸投げをしようと思ったがそれよりも先に「国王」と言う立場を追及され逃げ場が無くなった。
「さて、他の大陸は魔王たちへの説明で何とかいいですが……」
問題は中央大陸である、今までベンタール王国としかまともに国交がなかったが、単一の統一者がいなかったせいでここアヂーン王国とベンタール王国以外にもいくつかの国が存在する、しかも今まではあまり気にしなかったがアヂーン王国は他の国に比べて比較的に中央に存在する。
「さて……、どうしましょうか」
こんな時にお兄様たちがいてくれるとかなり楽なのですが……、それにしても遅いですね。
「攻め滅ぼしたらどうですか?」
「……?」
唐突にヤミリシアがそんなことを言ってくる。
「貴方、そんな提案するんですね」
「だってめんどくさいじゃないですか」
「はあ……」
まあそんなことはしないのだが……できるだけ早めに対処をしなければ……。
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絢ちゃんのお兄様たち遅いですね♪
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