98話・金属加工


此処から少なくとも5体分のゴーレムの設定を作らなければならなくした過去の作者の考えに絶望する。

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 新しく作り出した金属は、重さはほとんどゼロ、錆や腐食に対する耐性も抜群と、私の求める性能に十分達している、問題は加工方法だ、これが私の思った通りに作れているなら、今は素手でも加工できるほど柔らかいはず……金属に力を加えると簡単に曲がった、

 その後、少し魔力を少し入れると色が変わる、その後、細長い糸にしてみたり、限界まで薄くしてみたり、色々と実験をするが、おおむね思った通りに作れたようだ、

 最後の実験として薄い板のまま火を加えると、すぐに硬化した、先ほどと同じように力を入れるが、今度は曲がらない、全力で身体強化や気術を使用してようやく少しだけ曲げられた、それも少しすると元に戻る、自己修復作用も無事いれられたようだ、自浄作用の検証用になんとなくで用意した泥をかけるが、触れた泥がきれいな水に変わる、少なくともこの程度の汚れなら自分でどうにかしてくれることが分かったので改めてこの金属を量産する。


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 量産開始から約4時間、大量の未だ名無しの金属を量産、加工できることは分かったものの、どうすれば思った通りの形状になるかは全然分からない、まるで粘土を素手で使っているようで、全く思ったような形にならない、色付けはさらに難しい、込める魔力の属性で色が変わる様で、入れすぎてしまうと、どの属性でも

再現なく濃くなっていき、黒と全く同じような色になってしまうせいで、出力調整をうまく頑張らないと全て真っ黒なんてことにもなりかねない、しかしそれよりも先に、形をどうにかしないといけない、形さえしっかりとしていれば機能はする。


 粘土で設計図どうりの正確な形を作るためには、型を作る方法が一番早い、しかもこれは粘土の様と言っても金属なので一度硬化させれば型から外すときに形が崩れることもない、

 いつぞやに作り出した無属性の魔石の増幅炉は耐久性が高く、大量に魔力を入れても壊れないが増幅率が低い、この前私が作ったものも、1.02倍やそこらだった気がする、しかし錬金術が開発した増幅炉は耐久力は素材次第だが、かなり脆い……が増幅率はかなり高い、大きさは技術次第でいくらでも小さくできる上に、大きさを変えても倍率は変わらないので色々な物に使いやすい、それが最高の金属で、それが壊れても自動で修復されるとすればもっと使いやすい。

 一つだけ輪っかの型を作る、それに金属を型に押し込み、蓋を載せて熱する、そのまま蓋を外すと中にいれた者は無事完成していた。


「出来た……」


 もうすでに何時間動き続けたかは分からないが、私はこれから機体の作成に手を付け始める。

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次は魔力増幅炉の説明的なものと、ゴーレムの中身を作り始めます。

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