192話・地獄の始まり
さて、3人はどこまで強化されるのでしょうか……楽しみですね!!
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side.お馴染み居残りさせられていた3人
絵里、唯、正義、彼等彼女等3人は、地球の戦闘機以上の速度で拡張された訓練場の中を飛び回り、それを追うのは、一つ一つの動きを全くの別人のように動かしながら踊るようにそれなりの速度で追い詰める絢だった。
「なんで、なんで絢さん一人の攻撃がこんなに当たるんですか!!」
「絢様の攻撃に害意を感じません、それどころか、これは……」
「なんでもいいけどッッ、……これは、無理」
その直後に、正義の上半身が破裂する。
「生徒の死……こんなもの……、こんなものを慣れてしまうなんて……」
「カハッッ、また……、後二時間……こんなのっッッ、3つ目の試練とか無理だろ!!」
なぜこんなことを言っているのか、それは今から387時間前、訓練場の外だと1分程前の話である。
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side.絢
初めに唯が目を覚まし、その次に絵里先生が、最後に正義が目を覚ましたころ、絢は正義の背後に立ち、後ろから大きな衝撃を与え、脳を揺らし、失われた記憶を呼び覚ます。
「っ~~……」
呼び覚まされた記憶は一瞬は痛みでそらされたものの、その情報が意識の中を駆け巡り、正義の精神を大きく傷つける。
「さて、2つ目の試練を始めましょう」
「その前に、いったいいくつまであるんだ?」
「とりあえずは5つ目まで、この形式はあと二つです」
「やはり、たくさん死ぬんですか?」
「はい、とりあえず、一人当たりあと1万回は、これより増えるか、それとも減るかは先生達の頑張り次第です、特に先生は頑張ってくださいね」
「名指しですか!!」
「まあ、1つ目は唯が11回、正義君が23回、先生が89回、少し頑張らないと一人で予定数を超えそうですよ」
……なぜだろうか、先生が目に見えて落ち込んでしまった、謎の波動といえばいいのか、それとも、ただの気持ちの問題なのか、どんよりとしたキノコが生えそうな真っ黒な空気の中で、体育すわりをした先生が、斜め下を向いて何かぶつぶつと呟いている……
「まあ、今からそんな先のことを気にしても仕方がありません、ひとまず二つ目です」
「いったい何をすればいいの?」
「単純です、先ほどと同じルールで2時間逃げ切ってください」
「それだけ?
それなら簡た……」
「もちろんこれだけではありません、先ほど、私は意識的に『癖』を作っていました」
「癖?」
「はい、癖です、人は無意識のうちに、好む手、嫌う手を作ります、無限の行動の中から、その好みによって行動順位が決まり、それによって、一度目、二度目の行動が決まります、例えば、「初撃は右手で、その次は振り返りながら……」といったように、なので、次はそれをなくし、常に最善手のみを出します……
さあ、やりましょう」
「……ぇえ」
そこからである、ここから室内時間で500時間も続く地獄が始まった。
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絢は戦闘技術を鍛えたいのか、それとも魔力量・魔力出力量を鍛えたいのか、どちらなんでしょうか……
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