62話・商談終盤と賭け

読者の皆様は賭け事ってしたことありますか?

作者はないです。

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 商談の結果、私達がすることはベンタール王国への技術支援と各種関連施設の建設と運営の二つ、それに対し向こうからしてくれるのは、土地の無償譲渡と地税の免除、ベンタール王国非蔵書全15冊の譲渡の三つ、大体同等の条件だろう、それどころかこちらの方がとても有利な物だろう、しかし、その交渉をしながらも宰相さんが後ろから睨んでいるのが視界に入り、どうしてもそちらの方が気になって半分ほどしか集中できていせいで私はそのことに気付いていない、まあ、変な条件には了承していないはずだ。

 そのまま相手の話の主軸が秘書に変わっていたが、話は普通に進んでいった、それどころか加速していった、その空気に耐えられなくなったのかベンタール王は私に質問を投げてきた。


「ところで何だが、お前の親はどうしているんだ?」


 この人は何を聞いているんだ、まあ、正直に答えてもいいだろう。


「この世界に私の親はいません、…………、………、……、なので私は、あの王国以外に何かするつもりはありませんから安心してください」


 私は今までの事を全て伝えた、もちろんスキルの事は言及していない、私の語りが終わると、ベンタール王が驚きの提案をしてきた。


「お前、俺と養子縁組を組まねえか?」


「「「は!?」」」


 その場にいたベンダール王以外の全員が全く同じが反応をする、しかし、その提案の私の答えは………。


「……、いいですよ」


「「「え!?」」」


 その言葉に再び私とベンタール王以外の全員が驚く、しかし私は周りの反応を気にせず続きを話す。


「その代わり、私とゲームで賭けをしましょう、私に勝ったらあなたの養子になります」


「……、それでそのゲームってのは何だ?」


「これです!!」


 私は空間魔法を使って右手側に周りからは見えない空間を作り出し、新しくチェス盤と駒、説明書を創造し、机の上に出す。


「これはチェスというゲームなのですが、簡単に言えば、この駒を兵士に見立てた戦争ゲームです、

 ルールなども考慮して3時間でプレイヤーを決めてください、先手後手入れ替えで20回にしましょう、そちらが一度でも勝てばそちらの勝ちでいいですよ、私がプレイヤーをするので20回全部勝てば私達の要望を一つ叶えてください」


 ベンタール王が少し悩み分かったと言って、そのまま秘書に説明書を渡してプレイヤーを探しに行かせた、その間私はベンダール王とバルドルフ、レイエスの三人に、先手後手入れ替えで三面差しをしながらルールを教えていた、三人とも中々に筋がよく、始めの方は20手以内に落とすこともできたが2時間が立つ頃には100手前後が必要になっていた、みんな楽しそうにやっているので、商材リストの中にこっそりとチェスが追加されたのだった。

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チェスって楽しいですよね、小話ですが、将棋とチェスで迷った結果最終的にチェスになったのです

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