209話・貴方は誰ですか?

唯ちゃんも結構強いんですよね~

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 レイエス様達が、ダンジョンからの侵入を対処して、絢様はどこかで仕事をしている、……なら今ここを守れるのは私達しかいない……。


「……正義君ちゃんと聞いてますか?」


「聞いてるよ……、でも、君の絢さんの話はもう20回は聞いたよ……」


「まだまだです!!

 もっともっと絢様について知るべきです」


「あはは……」


 唯が正義に絢の事を永遠と語り続け、それを正義が苦笑いしながら聞き続けていた時。


「……唯さん気付いてる?」


「気づいてないわけないじゃないですか……」


「行くべき……かな……」


「さて……」


「え……どこに行くの?」


「もう30分も待って出ていく様子もなく、それどころか近づいてくるんです、撃退しに行きますよ」


「えぇ~」


◆◇◆◇◆◇◆◇


「貴方、何者ですか?」


 そこに居たのは、実体ははっきりと見えるものの漆黒の霧のようなもので姿が見えない。

 その姿を見た瞬間に、唯は絢に押し付けられた大剣を引き抜き、全力で「それ」にたたきつける、その攻撃はおそらく「それ」の右手によって受け止められ、その重量と衝撃は「それ」を通じて地面へと通され「それ」の足元に巨大な罅を作り出す。


「唯さん、はや……」


 受け止められたと理解したその瞬間に、またも絢から押し付けられたハルバードを右から一振りし、そのひと振りも左手によって止められる、その直後にはハルバードから片手を離し、その手で先ほどの大剣をつかみ「それ」を蹴り飛ばし、空中で一回転して無事着地する。


「唯さん攻撃も何もかもも早いって!!」


「ここは絢様が作った空間です、あの城には近づこうと思わなければ近づけないんですよ」


 先ほどの一連の攻撃を全て受け止め、蹴り飛ばされた「それ」は何事もなかったかのように立ち、その手には一振りの刀が握られていた。


「向こうもやる気になったみたいですよ」


「君がやる気にしたんじゃ……」


 唯は、その瞬間に「それ」に一気に近寄り、数度切り結ぶ……一本よりも二本のほうが速く、大剣が刀の防御を通り抜けたが先ほどと同じように「それ」に受け止められる……が、その持ち手はその刃の中を通り抜けていく。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

なんで剣の持ち手が取りつけられた場所から動くんでしょうね~

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