9.5話・残留組、三日後
これからちょくちょく残留組サイドを書いていきます、合流は小説内時間で半年後くらいかな
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「絢様を探しましょう!!」
「無理よ、特に、私たちはあの子と仲良くしていたから常に監視の目が張り付いてる、今も貴方の消音魔法で外に声を聞こえ無くしてるから話せるのよ」
「それだけじゃない、先生も知らないと思うがクラスの内ここにいるメンバー……と言っても三人だけだが、それ以外はみんな絢さんをいじめていた口だ、捜索を手伝ってはくれないだろう」
「それでもです」
「あの子だって私達、特に貴方が不幸になることは願っていないはずよ」
「私たちが探しに行ったからと言って不幸になるとは限りません」
「それはあの子の予想が大きく離れていると?」
「それは……」
「あの子は、私があれ以上何か言うことを止めて自分から行ったわ」
「それでも……あの人を一人にするわけにはいかないんです」
井上先生が唯への反論をするのを正幸は静止した。
「先生、私たちは絢さんについて知らなさすぎです、理由くらいは聞いてもいいのだではないでしょうか」
「そうね……、唯さんなんでそこまで絢さんの捜索に行きたいのか、聞いてもいいかしら」
「……はい、あの人は……絢様は……お二人も知っているとは思いますが、知識欲の化身のような人なんです」
((そうなんだ))
「あの日に私達がした訓練でも絢様は、私がどんなことを覚えたのか、私が知らないことをしたときどんな反応をするのか、試して遊んでいるようでした。でも、絢様は誰かが見ていないと寝ることも、ご飯を食べることもせずに、働き続けるんです」
((えぇ~、そんな馬鹿な事……あるのかもしれない))
「それに絢様は必ず約束を守ります……」
「それはいいことなんじゃ……」
「ダメです絢様の今回の約束は、ただ生きることです、絢様のの今の目標は、自身の知識欲を満たし、最低限生きていることです、自分の体や、精神がどうなろうとも……」
「それは……」
それは、本当にいいのだろうか、暫く、無言が続く、その無言を唯の一言が切り裂いた。
「私は、絢様を見つけに行きます」
「ダメだ、今は王国の一兵士にすら勝てない、暫くは訓練などで力をためるべきだ、そうじゃなきゃまともに探しに出ることもできない……」
「唯さん三ヶ月後近場へのダンジョンへ遠征があります、探しに出るのはそれまで待ってもらえませんか?」
「……わかりました、一ヶ月です、そしたら探し始めます」
「その時は私もついていきます」
「お……俺もいきます」
「ダメです、正義君も、先生も足手まといが過ぎます、私一人で守り切れる気はしません」
「私は教師です、貴方についていく義務があります」
「どうしても……ですか?」
「どうしてもです」
余りの気迫に唯は少したじろぎ考える。
「……わかりました、その代わり、今日はもう遅いので明日から……地獄の訓練をしてもらいます」
「……わかりました」「わ……わかった」
こうしてこの日は、それぞれの部屋に帰って行ったのだった。
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次の残留組は小説内時間で一ヶ月後
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