9・洞窟の中で

次は10階層おろします

______________________________________

 この洞窟に送られてから体内時間で三日ほど、私はここがダンジョンだと確信した、まず魔物が多すぎる、この三日で、もう一万体は魔物に会った、もう疲れた、上行きの階段は見つかったんだけど、降りたらすぐ下に着くんだけど、登っても、登っても上の階につかないし、やっぱり下に降りるしかないかな~でも下への階段が見つからないんだよな~、でも……この如何にもなボス部屋には……入りたくないんだよな~


 私の目の前には、黄金の縁取りがされた10mほどの大きさの扉がある、やっぱり入らないといけないのかな~


 洞窟の奥から飛びついてきた魔物を剣で軽く切り裂き、私は決心をする、この中に入ろう、よし開けようと。


 絢が扉に触れると途中から自動で開いて行った、部屋の中は暗く、まあまあの広さがありそうだ、部屋の中に入ると手前の柱から次々と光がともっていきその姿を表した、5mはありそうな、銀色の狼、いや魔物……勝てるかしら?


 少しの間見つめ合い、私はは先手を取り初手で剣を飛ばした、しかし、狼に剣が当たった瞬間に、剣が折れてしまった。


「っな!?」


 まさかこんな簡単に折れるとは……これは、本格的に勝てるか怪しくなってきたわね、どこかに弱点でもあってくれるとありがたいんだけれども、それとも……


 私はその魔物を明確な敵と認定し、複数の魔法を同時に発動、牽制と剣を使った攻撃を開始する、しかしその攻撃はすべていなされ、躱されていた、次々に魔法を発動し敵からの攻撃をかわし長い攻防が続く、互いに消耗しにらみ合いの状況が続いた、その状況を初めに破ったのは絢だった。


 このままじゃ勝てないわね、なら。


 絢はマナポーションを作り出し飲み干した、回復した魔力を使い絢は今までよりも強く、自身の持つ半分魔力を全て込めて絢の知識上人間が使う最も切断力のある武器を作り出す、王国にいた十日間で魔力を全て一つけんに込めることはしたが、絢の魔力はこの三日間常に魔物を倒し続け初期の魔力量の20倍ほどにまで膨れ上がっていた、その威力、操作難度は跳ね上がっている、それと同時進行で残った半分の魔力を使い、体中に、筋肉に、血管に、細胞一つ一つに魔力を流していき身体強化の魔法で包んでいく、すでに敵はその動きを始め、絢はけんが完成すると同時に自身の作り出した最速の技を発動する。


(幻影流・朧)


 技の発動と同時に絢の体が消え次の瞬間には三歩ほどの位置に立っていた、敵の体には無数の斬撃が通過し、その形を保ちながら地面に着地する、着地すると今まで切られていたことを忘れていたかのように崩れ去り、その着地点には肉片と血だまりしかなかった。

______________________________________

絢は、一応武術の達人だという設定があります。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る