魔王とのお遊び

93話・魔王再び

今回は4大魔王との再会、合わない時間が短かったね。

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 四つにした体を、一つを三人の授業に、もう一つを書類仕事に、残り二つの体の内、片方を国の内政に、もう片方をバルドルフを連れて外回りの仕事をする事にした、外回りの仕事だが、まだできたての国という事もあり、色々な国に周らないといけないうえに、私が魔王なせいで、他の大陸にも回らないといけないらしい、そして今回の外回りの仕事は、どうしても国王となっている私がいないと進まない仕事だそうで、いざその量を見るとそれまで仕事を回していたバルドルフには感服する。


「まず始めは何処ですか?」


「初めはベンタール王国です、次にリンブルク帝国、その後は……」


 といった感じで順番と場所を伝えられる、もしかして転移を私に任せようとしていないかしら……。

 まあ、小さいことは置いておいて、五時間後……既に大陸内の国は周り終わり、残すは国外の4国のみになった、何か嫌な予感がするのは何故かはわからないが、取りあえず仕事なので行かない訳にはいかない、取りあえず大陸外の予定リストの最初にある、東の大陸の大国に転移する、

 転移した先の光景は強力な武器や防具、使用している魔法などのレベルがとても高い物で、建築物の高さも数階分高い、売られている本も私のいる大陸とは全く違うもので、全種類買ってバルドルフに怒られるという事を何度も繰り返しながら、そのまま王城の門前まで歩いていき、門の前に立っていた兵士に紹介状を見せ中に入る、場内では、執事を名乗る人が、私達を二つの椅子とそれを挟んだ机が置いてある部屋に案内し、そのまま「もうすぐ国王が起こしなさいますのでお待ちください」とだけ言い残し、部屋を出て行ってしまった。


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 そのまま待つこと30分、入ってきたのはとても最近見たことのある人だった、東の大陸の魔王だというドゥランテだった、まあ、特にそれ以外は特におかしな事もなく話が進み、いつの間にか……プリンセス商会からいくつもの視点を出すことが決まっていた、武器や防具、食糧などの製品はともかく、ポーションや薬などの医薬品が全く生産されていないのだという、そこを私達が補助することになったのだが、別段向こうにはほしい物を提示されなかったため、珍しい本が手に入ればすぐに譲渡してもらう事にした。


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 その後普通に王城の外まで案内され、私は何か嫌な予感が強まりながらも、次の国へ行く、次の国は南の大陸にある国、南の大陸はまさに南国と言ってもいいような環境とそれに適応した文化を持っていた、そして本を買いつくし、バルドルフに止められることを繰り返しながら、王城へと近づいていき、王城についてからまた同じような事をする、想像どうり、南の大陸の魔王を名乗っていたエリデが王女をしていた、東の大陸と同じ条件で、食糧を売ることになった、その代わりに、珍しい本を送ってもらう事になった、会議が終わるまでエリデは何度も泣きそうになるため、どうしたらいいか分からないことが多すぎた。


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 次は北の大陸……、バルドルフと同じような会話をしながら同じような事を繰り返す、王城の中で見たのは……やはり北の魔王を名乗っていたグローリアだった、会議に内容も同じようなもので、鉱山を掘りつくしたらしく、いつの間にか、プリンセス商会から鉱石を下すことになっていた、私は国王としてではなく、商会主として連れまわされているのではないかと思うほどに国としての会話をしない……。


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 最後の場所、西の大陸に転移して、バルドルフと同じような会話をしながら、王城へと向かうもうわかっている、ここまで来たらそうでしかない。


「絢ちゃ~ん」


 そんな声が聞こえる、その正体はもうわかっている、後ろから突っ込んでくる人物を軽く体ごと横を向くことで避け、突っ込んできた人を見る……そこにいたのは、西の大陸の魔王アイシャだった。

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今回4大陸で買った本の冊数がすでに10万冊を超えていたりしたりして……

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