4話・訓練にて

 訓練の場所に向かう途中何度か魔法系の人と出会い馬鹿にされましたが私はそういう事は全く関心がありません、《地球にいたときいじめの方法として本を壊された時はうっかり3/4殺しまでしてしまいましたが》それから5分ほどして指定場所につきましたが……


「誰もいませんね」


「そうですね」


 そう唯さんが言った瞬間瞬間前方から何かが飛んできた、私はそれを取りそのまま投げ返した、


「おっと、まさか投げ返してくるとは」


「だれですか?」


「俺はマットだ、騎士団長をしていて今日から君たちの訓練を任されたものだ君たち二人はあまりにも強いからね、君たちは他の子達とは違い俺達が訓練する」


私達とはと思っていると隣から朝のお爺さんが現れた


「まさかお主がわしの担当じゃったとはな」


「なんだ、ジムラドの爺さんもう知り合ってたのか?」


「朝にのう、こやつ書庫の本をすべて読み切りおった」


「まじか!? あれかなりの量があったはずだぞ、まあそんな奴だと鍛えがいがあるってもんだ」


 そんなこんなで互いの自己紹介を終え今日の訓練が始まった。


「お主らの訓練はわしらが自由に決めてよいことになっておるそこで今日の訓練じゃが、今日はおぬしらのスキルを確認してもらう」


「それだけですか?」


「大事なことじゃぞ自分のスキルがどんな状態で使えるのか知っているのといないのでは大きな違いじゃこれから新たにスキルを手に入れることもあるじゃろう、その時の確認方法を知っておくという意味でも大事なことじゃ、まあ確実に時間が余るじゃろうからもう一つするがな」


「そうなんですか」


「では,まずは昨日渡されたものがあるだろう、それは今いろいろなとこで使われていてな身分証明にも使われるくらい普及しているんだが、そこにスキルが書いてあるだろう、それを押してみてくれ」


 そう言われてスキルを押してみるが


 ◆◆◆◆◆◆◆◆


 陽光━太陽が出ている間ステータスを上昇させ続ける、光に対する耐性を得る


 月光━月が出ている間ステータスを上昇させ続ける、冷気に対する耐性を得る


 ◆◆◆◆◆◆◆◆


「スキルの説明が出ましたけど」


「私もです」


「それで終わりじゃ」


「「え!?」」


「もう終わりですか?」


「ああ、だから言ったじゃろすぐに終わるじゃろうからもう一つすると」


 そこから訓練本番が始まった


「ああ、だから言ったじゃろ,すぐに終わるじゃろうからもう一つすると」


「二人とも武術の心得はあるだろう」


「ええまぁ」


「あります……けど」


「今日から三日でそこに魔力を載せて攻撃ができるようになってもらいたい」


「三日ですか?」


「ああ、その為に今日中には魔力を扱えるようになってもらう」


「今日中……」


「先に結果を見せておこうかのう」


 すると唐突に3メートルほどはありそうな岩が出現した、


 するとジムラドが「ふん」という掛け声とともに岩を殴った、その時信じられないことが起こった


「岩が……消し飛んだ……」


「ふぉっふぉっふぉ、わしのようなおいぼれでもここまでできるのじゃ、お主らならもっと強力なこぶしが出るじゃろう」


 本当に岩が跡形もなく消し飛んでいる、欠片すらない。


「そういう問題では……」


「まあ、初めてでできるとは思っていない、少しずつ慣れて行ってくれ」


 そういうとマットはいつの間にか近場にあった樽から一枚の紙を取り出した、どうやら予定表のようだ


「取りあえず今日の訓練は、俺が絢、ジムラドが唯だな、俺とジムラド爺さんで毎日交代して訓練する10日ごとに特別訓練があるから、楽しみにしておいてくれ」


 それから私と唯さんはマットさんとジムラドさんについていき、それぞれ訓練を始めた。


◆◇◆◇◆◇◆◇


「今日はあと2時間ほどしかないが、魔力をまとう訓練だ」


「早く教えてください!?」


 唯さんはもう少し慎重な人だったような気がするんだけど。


「君は書庫の本をすべて読み終えたらしいな」


「はい、魔力についても少し書いてありました」


「基本の説明が要らなくて助かるよ、取りあえず魔力を感じてほしい」


「魔力を……どうすれば……」


「まず始めはスキルを使ってみてくれ、スキルは必ず魔力を使う、そこから魔力のたまっている場所を探してみるんだ」


 言われたとおりに体の中に意識を向けると心臓の横あたりに慣れない感覚がある、それを掴んで、引き出す。


「マットさんこれでどうですか?」


「おお、まだ10秒しかたっていないのだが、では、今日は訓練が終わるまでその状態を維持してくれ」


「分かりました」


◇◇◇◇◇◇◇◇


・side唯


 やっぱり絢様はすごいです、私も早く隣に立って、絢様を守れるようになりたいと、そう考えると、体の奥から何か熱いものがこみあげてくるような気がした、その状態は何となく今の絢様に似ている気がする。


「出来ましたか?」


「ふぉっふぉっふぉ、やはりおぬしらならできると思っておったぞこれから訓練終了まで、その状態でいてもらうぞ」


 これで少しは絢様に近づけたのでしょうか。


◇◇◇◇◇◇◇◇


・sideジムラド


 あちらからも感じるが、やはりこやつらの魔力量は一級品じゃ、帝国の賢者にも届くかもしれん、こやつらが魔物の討伐なんてしたらどこまで増えるのか。


「歩けるかのぉ」


「はい、大丈夫だと思います」


「もう向こうも終わったようだし合流するかのぅ」


 そのままジムラドは唯を連れて絢たちのもとへと歩いていく。


◇◇◇◇◇◇◇◇


・side絢


 唯さんも無事に成功したようで体も周りに濃い紫色のオーラをまとっている、私もこうなってるのかな?見てみたい。


「訓練はあとどのくらいで終わるんですか?」


「お主らの魔力が空っぽになるまでじゃ」


 その後抗議をしたものの、聞き入れられず、1時間程度で魔力が切れ、二人とも倒れてしまったのだった。

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