69話・宴会とエルフ達の合意
今回でエルフ村編は終わり、そして唯達が絢の元へ向かっていることがわかります(ネタバレ)
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長老さんのご厚意から、私とバルドルフはこの村最後の大宴会に参加することになった、この後レイエスやその他いろいろに小言を言われる気がするが、そのことは頭の中心からほど遠いところに置くことにした。
私達が宴会の参加に了承してから10分も経たないうちに、今私達がいる宴会場のような場所に沢山の机が並べられ、いつの間にか沢山のエルフの人達や精霊達が集まっていた、その後、何人かが葉物野菜と大量の酒を持ってきて、机の上に並べていく、その間に私は押されて村長の隣に立たされた。
「皆の物、聞いてくれ、我々はこの者についていくことにした、この森を捨てることに不安を覚える者もいるだろう、森の外の脅威に怯える者もいるだろう、しかし、この者はそれらを全て跳ねのけられる実力を持っている、そしてこの者は絶対に我らを守ると言った、ただで守るのではない、我らがこの者の元で正当な労働をすることを対価にした守りだ、対価のあるものほど信用できるものはない、この村は今日で最後になる、皆の物よく食べ、よく飲み、よく騒げ!!」
その後、部屋中から「うお~!!」といった感じの歓声が響く、否定されそうな感じの演説だったが、この村の人たちには受け入れられたようだ、それだけ村長に信用があるのだろう。
それから一時間ほど、宴会は進んでいく、私は酒を勧められ断り切れずに飲んでしまった、しかもかなり多めだ、頭がかなりくらくらする、どういう話の流れか覚えていないが、剣舞をすることになったので、幻月流を披露した、思いのほか受けが良かったので良かった、その後もぼーっとしながらも少しながら酒を飲む、ぼーっとしていたので気付いていなかったがいつの間にか村長が隣に座っていた。
「お主に話しておくことがある」
「……?、なんですかぁ」
「お主ちと酔いすぎじゃ、少し臭うぞ」
「そんなのはいいんですよ」
「まあ、そんなことはよくてな……最近この森を抜けようとする者がおる」
「そうなんですか」
「この森にあるダンジョンで王国が兵を鍛えに来たのだろうが、そこから何人か兵が離れて帝国の方へ向かっている、あの黒竜殿から聞いた話ではおぬしは王国から来たのだろう、抜けようとしているのはいるのはおぬしの追ってかもしれん気をつけてくれ」
「何人ですか?」
「なんのことじゃ?」
「森を抜けようとしているのは何人ですか?」
「確認できているだけでは5人じゃな」
その言葉を聞いて私は5つの顔を思い浮かべる、そして「ふふっ」っと笑ってしまった。
「どうかしたのか?」
「その5人は多分大丈夫ですよ、私が保証します」
そして、私は宴会を楽しむのだった。
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読者の皆さんはお酒を飲んだことはありますか?
作者はないです。
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