73話・孵化再び

ちょっとだけ片思いガールズラブ……か?

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 私も殻に囲まれてしまった、無理やり割る……、いや、割った時どうなるか分からない以上やるわけにはいかない、また眠気が襲ってきた、仕方ない、暫くはこれに任せよう……。


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 目が覚める、やっぱり真っ白だ、前回と同じだろうか、前回と違うのは明らかに今までとは違う感覚がある事だろうか、やはり自然に割れるということは無いのだろうか、手を伸ばすと自然と体が後ろに下がり、背中に感覚を感じたところで、手の方から自然と殻にひびが入る、もう少し力を強くすると殻が割れ、私の体は何かの流れと一緒に前に投げ出された。

 体を起こして少し周りを確認する、周りには大きい卵が二つ私の物も外から見たらこんな感じだったのかしら、地面には何もこぼれた後はない、それどころか、私の殻があった形跡も残っていない、恐らく全て魔力でできていたためだろう、

 その他まだ謎の多いこのスキルについて考察をしていると、卵の一つにひびが入り中から唯が出てくる、頭には白に限りなく近い銀色の狼耳、腰のあたりからも同じ色の尻尾が出ている、頭髪は白になり、虹彩の色は赤、その後身体中を軽く診察していく。


「絢様何をやっているんですか!?」


「動かないでくださいね、無駄な力を入れると怪我をしますよ……」


 暫く診察していると先生も出てきたので、先生の方に移る、先生の方は、純白の狐耳と尻尾だが、あまり身体能力に問題は内容で安心した、取りあえず二人に現状報告と今後の予定を伝える。


「……、体に問題はないので、うまくいったと言っていいと思います、もし体の不調が出てきた場合はすぐに言ってください、暫くはその体に慣れていただくための訓練を、ひゃんっ!!」


 ???、だれの声????私の??なぜ?

 少し深呼吸をすると、私の耳を唯に触れらていることに気付いた、少しむずむずする。

 孵化後から私の体には狼耳と、7つの尻尾がついていて、これらにもしっかり感覚が通っているのだ、少し、唯のお腹に力を加え、強い衝撃を与える、その衝撃と同時に唯がお腹を抱えて呻きだす。


「明日からは訓練なので、気をしっかりと持たせてくださいね」


「あの笑顔は怒ってる時のやつ……」


「絢さん落ち着いて、ね!!」


「ええ、落ち着いてますよ、落ち着いたうえで言います、明日からの地獄を覚悟しなさい」


 二人の顔は真っ青になり絶望のどん底に落とされたような顔をしていた。

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絢ちゃんもあんな声出るんですよ

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