第16話 マズイよ
アメリアが暴走し師匠が壊れてしまい勇者の事が聞けなくなってしまった
アメリアは修練場に行っている
「ちょっと発散してくる!」
何をとは聞かない聞けないよぉ
師匠はソファで横になっている
「ふふふふふふ」
こ、こわいなんの夢見てるんだよこの人は
……2人とも変わらないな師匠は相変わらずだしアメリアも成長したけど根っこは変わってなかった
ホントに僕は恵まれてるなぁ
コンコンコン
「誰だろう?あ、師匠…はぁ、ちょっと待って!」
今の師匠を見せられないので僕は扉の前まで行き少しだけ開く隙間から顔を覗かせたのは母上の侍女のエマだ
「エマ?どうしたの?」
「アーク様、そろそろ夕食の時間なのですが…いかがなさいますか?お客様もご一緒にご用意いたしましょうか?」
もうそんな時間かぁ窓から外を見ると夕焼け空で空が赤いな……たまに見える稲妻は気にしないでおこう……
「そうだね、お願い、父上と母上はまだ戻らないの?」
少し遅いないつも王城へ行く時には夕食前には帰って来てたのに
「先ほど城を出たと前触れが来ましたもう間も無くお戻りになるかと」
「そっか、なら2人が帰って来たら食事にしようか、エステルは?」
「エステル様は先ほど庭園の方にお姿を見ましたメイも一緒に」
庭園にいるのかエステルは花が好きだからなぁ
あれ?確か庭園のすぐ側は修練場だ!!
大丈夫なぁすごく心配だ
ダダダダダダダダッ!
大きな足音が近づいてくるあぁ〜これは手遅れか……
バァァン!!!
「ねぇ!!ねぇ!!シュウ!!何この子!可愛いすぎるんだけど!!私にちょうだい!」
扉を吹き飛ばす勢いでアメリアが入ってくるその手にはエステルが抱えられている後ろからメイも走って来ているな
「あげるわけないでしょ!僕の妹だぞ!」
「もういいじゃない、将来私の義妹になるんだから」
「何言ってんの!?」
「アークライド様?この方は…それに今のは…」
「もしかしてアーク様の……でも年が…」
「お兄様?」
マズイ!エマとメイが誤解してしまう
エステルも首を傾げている
「いや、違うよこの人はししょ…母上の客人のお連れで……」
「なんじゃ!アーク!アメリアを貰ってやらんのか!」
なんてタイミングで起きてなんて事言うんだよこの人は!
「今帰ったぞ」
「アークちゃーん、エステルちゃーん帰って来たわよー」
父上と母上だ!
「ちょっと2人ともおふざけはもう…」
「おふざけって何よ!私がどんな想いでこの10年あんたを探したと思ってるのよ!!」
「ア、アメリア今はダメだよその話は後で…」
ガチャ
「アークちゃん、私にお客様が来ると聞いたのだけど」
母上と父上がカノンに連れられ入って来た
ホントに不味いよ
「アメ「何よ!自分が別の世界の人間だからって向こうに家族がいるからって言うから私は自分の気持ちを押し殺してあんたを見送ったのに1ヶ月でまたこっちの世界に来てでもどこにいるかもわかんなくて10年探してやっと見つけたらあんたは子供になってて私はどうしたらいいのよ!何がアークライド・ルグウィンよ!!私にとって姿が変わろうとあんたは私が愛したホシミズ・シュウよ!!だから私と結婚しろ!!」
……………………アメリアがここまで想ってくれてるなんて…言ってることはめちゃくちゃだけど
再会した時アメリアは勿論喜んでたけど困惑もしていたはずだ僕が生まれ変わってるから
それでも彼女にとって僕は星水秀なんだ
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