第30話 何と言いますか…
森での訓練を終え僕らは屋敷へと帰ってきた
「結局、碌に攻撃が通らなかった…自信無くすわ…」
「アーク様…強すぎる…です…」
「いやぁ〜久しぶりにいい運動になった!またやろうね!2人とも!」
「「嫌です!」」
2人に振られてショボくれているとクロードがやってきて
「アーク様、旦那様がお呼びです…執務室に来るようにと…」
「わかった…2人ともちょっと行ってくるよ」
「わかったわ…アル、私達はお風呂行きましょう」
「はい…です…体…ベタベタ……です」
クロードに連れられ執務室にやってきた
「父上…御用があると伺いましたがどうしたのですか?」
「いや、大した事はない…はずだ……お前宛の手紙があるのだがな…相手が相手なだけに先に読ませてもらった…その…とにかく読んでみて説明してくれ」
父上は難しい顔をして唸りながら手紙を寄越した読んでみると………え!?
「ち、父上…これは…」
「わからぬから…お前に聞いている…どうなのだ…」
手紙にはこうあった
"拝啓 敬愛する勇者シュウ様、もといアークライド・ルグウィン様いかがお過ごしですか?私は貴方様に再び見えるために日々己を磨いております。この度は来年、貴方様が我が学園に入学されると聞き及び筆を取った次第であります。長年待ち続けお話ししたい事が多々あれどそれは実際に見えた時の楽しみとしております。私が貴方様との再会を心待ちにしている事を胸の内に留めてもらえれば幸いです。それでは来年の入学式でお会いしましょう
ラタトクス魔法学園理事長
シャルティア・エメロード
追伸 貴方様に私の全てを捧げる準備は出来ているので入学を待たずとも私の元に来てくださっても歓迎します"
「アーク…説明を頼む…」
「えーと…これは何と言いますか…どうして僕の正体がバレてるのかもわからないです…」
「そこではない…最後の追伸の部分だ…お前は一体前世で何人引っ掛けてきたのだ…」
む…それは父上でも酷くない?引っ掛けてって何さ…そんな事した事ないよ……ないよね?
とにかくシャルはどうして僕の事分かったんだろう…まだ会ってもないはずなのに…そういえばアルは僕がこの世界にいる事を知ってはいたけど転生してるとは知らなかった…恐らくアメリアから聞いたんだろう…なら、シャルもアメリアから僕の事を聞いていた?…でも転生した事は当時のアメリアも知らなかったから…一体いつ…
「アークよ、聞いておるのか?」
「は、はい…すみません…何でしょうか?」
「とりあえずこの手紙の事はお前に任せる…私がする事はなさそうだからな…」
「わかりました」
「では…下がって良いぞ……はぁ…」
「あはは…失礼します…」
ふぅ…とにかくシャルの事は学園に行ってからにしよう…あ…返事書いた方が良いかな?…アメリアやアルに聞いてみよう…お風呂って言ってたな…しばらく時間を潰そうか…そういえば師匠見てないな…また篭ってるのか?様子を見に行くか…
〜ルグウィン家浴場〜
「ふぅ〜気持ちいいわねぇ〜」
「極楽…です…………もげろです」
「アル!?」
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