第15話 お、お姉ちゃん?
しばらく僕とアメリアは抱擁を続けた後
僕はあの事を絶対に知っていそうな師匠にある質問をした
「師匠!前の僕が勇者ってどう言うことですか!」
「ん?なんじゃお前この国にいるのに知らんのか?自分のことなのに」
「勇者について知ったのが今日なんです!それで資料とか色々探してたんですけど見つからなくて」
「ふふふ、この街の中央広場にある銅像よく出来てるわよ」
「もう!アメリア!揶揄わないでよ」
「というかシュウ喋り方変わった?僕って言ってるし」
「母上が前の口調だと可愛くないって矯正されたんだ」
「へぇ〜いいじゃん、可愛いし年相応よ?」
「うぅ、いや!そんなことより師匠!勇者について教えてください!僕には覚えがないんです!」
「まぁ、シュウ自分のことあまりわかってなかったからねぇ、色々と規格外だし」
アメリアが呆れた様に首を振っているが無視だ!
「やれやれ、わかったわい!えーとあれは〜お前が帰る3ヶ月前にこの国に向かって死の森から魔物のスタンピードがあったじゃろう?」
あったなぁそんな事あれは大変だった、ただでさえ倒しにくい死の森の魔物が多種多様の集団で動いてるんだもん二度とやりたくないね
「はい、僕と師匠とアメリアとシャルとアルの5人で殲滅しましたよね」
「そうじゃ、でだお前だけ少し国境の防衛線に近づく集団を狩りに行ったのは覚えとるか?」
そうだっけ?あ〜なんか僕だけ別行動した様な?
「覚えとらんのか…はぁ、良いかお前は国境の防衛線の真ん前でよりにもよって1番厄介な集団を葬ったのだ!それも一撃で!そしてその時防衛線にいた軍の中にこの国の国王がおったのじゃ!」
「えぇ!おじさんあの時いたの!?」
「「おじさん??」」
師匠とアメリアがハモッた
「あ!そうか!確かエレナの兄は国王!そしてエレナの息子のお前は国王の甥!」
「え?え?シュウ王族なの!?」
「まぁ、そうなんだけどそれよりアメリアいい加減僕を前の名前で呼ぶのやめてよ今はアークだよアークライド・ルグウィン」
「え〜いいじゃない誰もいないんだし人目がある所ではアークって呼ぶからさ!」
「……なんかアメリアも変わったね」
なんか陽キャになってるなぁ
「え?そう?」
「うん、明るくなったね、それにとても綺麗になったよ、母上にも負けないくらい」
「そうじゃろ!エレナも別嬪じゃったがアメリアも負けたらんじゃろ!」
なんで師匠が自慢げなんだよ
「も、もう!シュウ!は、恥ずかしいよ…お師匠も!」
「師匠も相変わらずお綺麗ですよ」
「うっ!うむ、そ、そうじゃろ?」
なんか師匠がどもってる
「?師匠?本心ですよ?」
「わ、わかっとるわい!(わかっとるからタチが悪いんじゃ)」
「む〜朴念仁天然鈍感タラシ…」
なんかアメリアがむくれながらひどい事を言ってくる……
「ア、アメリア…」
「ふーん、知らない!」
拗ねたよこの子可愛いなくそ!
!なら…くいくい…
アメリアの服の袖を引っ張る
「何よ……」
機嫌悪いなぁ、しかし!エステルと考えた対大人用の秘策!受けてみよ!
「お、お姉ちゃん?怒ってる?」
………はず!これ僕にもダメージが…
「…………………」
あれ?アメリアが固まって動かない
「「ゴフゥ!!!」」
突如、2人が吐血した!
「う、うわぁぁぁ!!ふ、2人とも大丈夫!?」
「シ、シュウ、少しわ、私いえ、お姉ちゃんと向こう行きましょハァ、ハァ」
なんかアメリア息を荒くして誘ってくる…これはやってしまったか…って考えてる場合じゃない!逃げないと!身の危険を感じる!ガシッ!
「ヒィぃぃ!!!」
アメリアの手が僕の肩に置かれる
「どこ行くのかなぁ〜お姉ちゃんと遊びましょ〜」
ヤ、ヤバイ!く、喰われる!
はっ!そうだ師匠に助けを
「し、師匠!アメリアを止め………師匠?」
「…………………」
こ、この人口と鼻から血を流しながら気絶してる……
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