第71話 守る為に
城で父上達の会議をこっそりと聞いた俺達は、転移魔法で師匠の家へとやって来た
「どうやら、この家の付近には敵はいない様だな」
「アーク?まだ顔、赤いわよ?」
アメリアがしつこく揶揄ってくるが、そんな事よりも…
「確かに…家の周りには敵は居ないが、王国の方に夥しい数の魔物の魔力を感じるの…」
「逆に帝国側には全く反応が無いですね…」
「こんな…魔物の…動き…ありえない…です…それに…大きな…力…ある…です」
「3つ…いや、4つ…かなり強いのが居るな、このどれかがソロモン様を倒した奴なのか?」
「ですが、感じる魔力は確かに大きいですが…ソロモン様を倒すほどの者はいない様ですね」
アンもヴァニタスも索敵範囲をかなり大きくなったみたいだな…これも、修行の成果か…けど
「いや、魔力を抑えているみたいだ…抑えている魔力は凄まじものだ」
「強いわね…それに南側、数が多いわね…」
「南側には山脈を越えたら平原だ進軍には最適だろう…もうこれは確実に人為的なものだ…しかも、帝国側の森の前に帝国軍だろう…10万近い人間が居る」
「帝国が魔物を操って王国を攻めようとしている…」
「…………………」
「アン、ヴァニタス…」
「今は、王国が俺らの故郷でルグウィン家が帰る場所だ…それを守る為に今するべき事をするだけだ」
「ヴァニタスの言う通りです、私達を受け入れてくれたこの国を守る為に力を尽くします!」
「そうだな…まずは魔物からだ、三手に分かれよう…強い魔力の持ち主が魔物を操っていると見ていいだろう…しかもこの魔力恐らく、魔族だ…」
「そんなっ…」
「帝国は魔族と手を組んだのか…」
「これが宣戦布告の理由か」
「であろうな………南に一つ、北に一つ…中央に二つじゃな…誰が行く?」
「……北側は私が行きましょう強い魔力と魔物の数は1番少なそうですし、1人で充分です…あまり多数の敵を相手取るのは苦手ですので」
シャルが北に…それなら
「アル、アンとヴァニタスを連れて南側を頼めるか?3人なら問題ないと思うが」
「任せて…です…2人も…強くなった…楽勝…です…魔物は…2人に…任せた…です…魔族は…私が…切る…です」
「わ、私達が…?魔物の大群を?」
「……わかった、任されよう…」
「なら、中央は私らじゃな…強いのが2つ…魔物の数は300ほどかの…アメリア、掃除は頼めるかの?」
「私だけ、雑魚の相手?つまらない…」
「何言ってんだよ…魔物は俺達で片付けよう」
「魔族どもが王国に入る前に何としても殲滅するのじゃ!」
こうして三方に分かれた俺達はそれぞれの戦場に向かった
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